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カテゴリ:潮流
「今夜のキョーザは冷凍じゃないから,手作りよ」。
「皮はどうだろう」。 「袋を見ると…生産国を書いていないから国産でしょう。でも,原料の小麦は分からないね」。 こんな会話が,あちこちで交わされています。中国製冷凍ギョーザに農薬が混じっていた事件の捜査は,はかばかしく進んでいないようです。「安全第一」なのにはがゆい。そうこうするうちに,消費者の不安が募っています。 心配のもとは,自給率がわずか39%(2006年度)の日本の食糧事情です。ギョーザの皮やうどん・パンの原料,小麦の自給率はわずか13%にすぎません。世界の価格上昇の煽りも,まともに受けます。 政府は,輸入小麦の売り渡し価格を4月から30%も引き上げます。 地域ごとの自給率が計算されています。もっとも低い東京は1%(2005年度)。都民がとるカロリーのうち東京産の農水産物からの分が1%というわけで,あとは他の道府県か外国産です。大阪(2%),神奈川(3%)も低い。 いちばん高い北海道は201%ですから,道外への出荷が多い。100%を超える県は,ほかに青森,岩手,秋田,山形だけ。そこで地域の自給率の引き上げ目標を設ける県や市もあらわれました。 合言葉は,地元産を地元で消費する「地産地消」です。 しかし国が,自給率を高めるといいつつ農家の意欲を奪っているのはなんということか。農家は,働くほどに赤字がふくらむような現実。 国のやり方は。まるで皮の中に具のないギョーザみたいです。 ↑ 更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年09月30日 14時06分39秒
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