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「田ぐゎ植える時や / 腰骨の痛みゅり / 産子なしゅる時や / 真骨痛みゅり」
奄美大島の仕事唄です。35年にわたって奄美の学校で教えてきた松元幸一郎さんが,『赭土の共育』で紹介しています。 詩人でもある松元さんによると,田植えのつらさを歌でまぎらわせています。腰をかがめ後ずさりしながら,仲間に遅れをとらないよう苗を植え,腰が痛む。しかし,お産のときは全身の骨まで痛い。田植えなどもののかずではないぞ…。 私事ですが,腰に痛みが走り,医師に助けを求めました。彼は,体のあちこちを調べ,日ごろの暮しぶりを聞き,判断を下しました。「住事中のいすの座り方やパソコンを使うときの姿勢を改めないと,いつまでも治らないでしょう」。 医師はつけ加えました。「昔から腰痛はあって,農作業する人などが苦しんだ。しかしいま,机に長い時間座る仕事で腰を痛める人が多い。パソコンも入ってきた。生活や労働の変化に,人闘が適応しきれていないんでしょう」 同様の変化は,昔もあったそうです。江戸時代,畳が庶民の間に普及しまじた。ために庶民も正座するようになりました。足骨を痛めた人が大勢いたようだ,といいます。 奄美の仕事唄が,日本人の過去・現在を考えさせます。 松元さんは,漁師の歌も紹介しています。「ハーレー夜走りゅる舟やよー…」。危ない夜の仕事。互いの安全を願う助け合いの歌です。 ただし,鋼鉄の巨大軍艦の危険は,昔はなかったでしょう。 ↑ 更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年09月30日 14時20分00秒
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