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 潮 流 

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2008年06月21日
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カテゴリ:潮流
 昨年11月10日,津田塾大学でおこなわれた公開講演会「はじめての太平洋」の内容が,スタジオジブリの『熱風』2月号に掲載されていました。

 アーサー・ビナードと「火垂るの墓」などの映画監督高畑勲との対話であり,「日本語」と「翻訳」のふたつの軸を中心にして,多面的に論じています。そのなかでも,劇作家木下順二が翻訳の際に重視していた「言葉のエネルギー」にふれた高畑勲監督の指摘は興味深い。


 例としてあがっているのは,「ジュリアス・シーザー」で,陰謀者の一人キャスカがシーサーを暗殺する場面である。キャスカは“Speak, hand, for me! ”と斬りかかるのだが,これを福田恒存は,「話す」を「聞く」に逆転させて,「この手に聞け!」と訳している。

 従来の「こうなったら手に物を言わせるだけだ」という類の訳では「歌舞伎ならともかく,新劇の素早い一瞬の動作には合わない」というのが,福田恒存の主張であった。

 これに対して木下順二は,福田恒存の訳ではシェークスピアの「言葉のエネルギー」は全然は全然伝わらない。まだしも「語れ,手よ,わがために」と直訳した方がましだ,と批判した。


 この批判のあとに刊行された講談社版の木下順二訳では「ならばこの手に言わせてやる!」となっている。

 高畑勲が木下順二の役に共感したのは,言うまでもない。「言葉のエネルギー」が,せりふの生命力と深く関わっているからである。


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Last updated  2008年09月30日 16時51分39秒
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