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 潮 流 

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2008年06月30日
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カテゴリ:潮流
 「まんだら」は仏教用語で,「曼荼羅」あるいは「曼陀羅」などと書かれる。「諸尊の悟りの世界を象徴するもの」(『広辞苑』)を言う。奈良の中宮寺の「天寿国曼荼羅繍帳」は有名である。

 しかし,瀬戸内寂聴の『奇縁まんだら』(日本経済新聞出版社)は色あざやかな人間絵図である。島崎藤村にはじまり水上勉に終わる21人の作家・評論家についての交友を述べたものである。

 これらの「人たちのふとした表情や無防禦なことばの端々」を「いきいきとよみがえ」らせていき,なんとも面白い。横尾忠則の,登場作家の個性や表情をとらえた色彩感のある絵が,一人について3枚くらいずつはさまっていて,文章とうまく呼応しており,まさに人間絵図である。


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 『奇縁まんだら』は言ってみれば,表通りの話ではなく,横丁や裏通りの話である。そこに人間の真実がきらめいていて,まさに「まんだら」なのである。

 一番面白かったのは,宇野千代寂聴を訪れた時の話である。

 著者が書き出した男性作家の名簿に,宇野千代が「寝た」とか「雑魚寝」だとかこたえていくのである。

 著者は書く。「宇野さんとこの世で縁あって関わった男のすべては,千代田観音の捨身の広大な慈悲を受けて,有難い恩寵をいただいた」のだと。

 この書き方が面白い。読み終わっても笑いがあとをひいてくる。


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Last updated  2008年09月30日 18時32分08秒
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