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RUN!ラン!走る映画王と懸賞ゲッターへの道(映画&懸賞編)

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2007年02月04日
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 こんばんわ!
 最近、小説や漫画を原作とした映画が多いのですが。
僕はほとんど元ネタはほとんど読まない派なのですが・・・
No.11『墨攻』(2006年 日本、中国、香港、韓国)

<監督>ジェイコブ・チャン
<原作>酒見賢一、森秀樹
<出演>アンディ・ラウ、アン・ソンギ、ファン・ビンビン、ウー・チーロン、チェ・シオン他

 昔から漫画は立ち読みでほとんど読んでいましたが、限りあるものでこの『墨攻』は読んだことがありませんでした・・・

<STORY>

 時は紀元前370年頃、時代は春秋戦国時代。
 七つの大国が天下取りに凌ぎを削り合う時代だった。

 その中の趙、燕の国たちも例に漏れず互いの領地を奪取すべく日夜争いを続けていた。
そして、映画の舞台は燕の国境の都・梁も趙の強大な兵力の前に怯えていた。
 梁王はその危機を脱するべく思想集団であり、戦略集団だった"墨家"に助けの手を伸べる。

 しかし、その風前の灯火状態の梁にやってきたのは”墨家”のひとり”革離”がたった一人で梁城にやってくる。

 ”革離”は粗末な身なり故に最初は王の嫡男・梁適を含め、彼に疑心暗義だったが彼が一本の矢で趙の先制隊を退かせたことから次第に彼に信頼を寄せることになる。

 果たして梁城は革離の知略により、侵略の危機を逃れることが出来るのだろうか?

<レヴュー>

 映画の主人公・革離は墨家という思想集団の出身。
 彼らは”兼愛””非戦”等をモットーにあくまで平和維持の為に動いていた様だ。

 ”非戦”は言葉の通りに理解出来たが”兼愛”とは親縁戚や人種を越えての他者への無償の愛を追求することらしい。

 現在、世界中の何処そこに戦争は日常茶飯事の様に起きている。しかし、往々にして戦争は本来の目的を忘れてしまう。
 昔は親しかった筈の隣人たちのことも忘れてしまい、愛することも忘れてしまう。
ただ自己の栄華や生き残りの為だけに無駄に戦争を続けていくだけだ。

 この映画の時代の春秋戦国時代も約300年あまり続いたらしい。
 日本は比較的に内戦、外戦にも晒されることは少なかったが、僕が知る限りでは混沌とした争いの社会が長く続くのは室町幕府崩壊後の戦国時代か江戸幕府崩壊~明治維新を経て第一次世界大戦~第二次世界大戦へと続く両時代だろうか?
 それでも50~80年あまり。
 日本は少数民族、宗教も基本的は仏教徒もしくは無宗派が多い。
そんな国の状況も手伝って争いの少ない国となったのだろうけど・・・

 しかし、映画の中でも主人公・革離は混沌するその時代を終息させるべく奔走する。
 その尊い”兼愛”という思想ゆえに心も乱されるが最終的には自分の信念(思想)はぶれることの無く使命をまっとうする。
 その心の強さに心を強く動かされたかな。

 劇中の革離のライバルとして登場する趙の将軍”コウエンチュウ”は対象的に自分のプライドや傲慢ゆえに配下を戦禍により多数失う。
 最期は革離に諭されて、自分の立場で何をすべきかを気付き、同時に生命の尊さを知るのだけれど。

 ここ最近、『硫黄島からの手紙』『麦の穂を揺らす風』と反戦をテーマとした映画を多く観るが争いを止める術を僕はまだ見つけられない。

<評価>☆☆☆☆

 長くて短い2時間半あまり、大我の(人間)愛を熱く語る物語でした!

≪あなたは原作を読んでから、映画を観てみますか?≫



 





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Last updated  2007年02月10日 09時07分24秒
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