北京五輪4日目 雑感
81kg級 小野選手一回戦で昨年の世界チャンピオンのカミロ選手とあたる。そして完敗。組み手の段階でパワー負けしてたね。正当派の柔道にあの負け方だとちょっと厳しい。キレのある内股がみれなくて残念。お疲れさま。そしてそのカミロ選手に勝って決勝に進み、金メダルを取ったドイツの選手はうまい。まさに老獪な柔道という言葉がよく当てはまる。組み手がばっちりで、得意の接近戦によく持ち込んでた。奥襟を嫌がって胸を張ってきたところを小内巻き込みで有効。完全に型にはめたな。巧くて強い。63kg級 谷本選手やりました。すごい。初めの2試合はハイライトで観戦。寝技が早い。柔術ではありえないけど柔道ではオリンピックでもああいう返し方で抑え込みをとれることがあるんだな。谷本選手はうまく隙をついたと思う。韓国の選手なんかは完全に気を抜いてたしね。準決勝からフルで観戦。キューバの選手を谷本選手が完封。特に朽木倒しを封じたのが素晴らしい。釣り手がよく効いてた。タイミングあえば投げれるかなと思ってたけど、あの有効はご愛敬。あそこで気合いをかけたから有効取れた。ま、集中力があったからこそ出た気合いだな。そこで少し相手がへこんだところを一気に抑え込みへ。攻めの早さも素晴らしい。キューバの選手は谷本選手を研究してきたと思う。小外に合わせた大内刈がその成果。見ている方としては危ないと思ったけど、余裕があったんだろう。谷本選手はもう一回小外をかけた。調子の良さがこういう所にも表れてる。決勝は圧巻。序盤、組み手をがっちり組んだ状態でかけた技ではやや不利にみえたけど、あの大内を外しての内股は流れの中で完全にはまった。デコス選手は引き手を袖ではなく襟を持ってきたから、あれが決まるんだな。あの内股の前にもデコス選手が襟を持って大内気味の内股をかけた。そこを谷本選手がすかし気味に崩した。あそこでデコス選手は気づくべきだったんじゃないか。ま、気づかなくて良かったけど。谷本選手は決して狙ったわけではなく、体が勝手に動いた内股だと思う。でもそれこそ練習の賜物。素晴らしいね。拍手。今回、谷本選手の代表選出には奥襟部長を含めて異論があったが、首脳陣がこのデコス対策で谷本選手を選んだのなら正解だったと思う。確かに上野選手では勝てなかった可能性が高い。ま、結果論だけどね。今日は泉選手と上野選手。どちらも金を狙える力がある。ぜひとも頑張って欲しい。泉選手はギリシャの怪力イリアディス選手とは逆のブロック。決勝までは確実に上がって欲しい。上野選手は調子がどうかしら。実力出せば、本来は金が近いと言える選手。期待したい。