かなわぬ勝利の願い
2007年W杯予選リーグ対カナダ戦から4年2011年W杯予選リーグ対トンガ戦 20年ぶりの勝利を信じて疑わなかった。JKジャパンはあれから4年間、確実に強化されていった。「日本らしさ」という点ではいろいろと不満も多いが、勝利こそが次への一歩。2019年のW杯に向けて、確実に階段を上ってくれるものと信じた。日本のメンバー表にカタカナの名前が並んでも、ジャパンであることは間違いない。誰をというより、日本を応援し続けてきた。4年前のカナダ戦 大西のゴールが決まって同点に追いついた。小林深緑郎さんの涙声での放送を聞きながら、当然のごとく涙を流した。勝利はなくとも負けなかった事に対する喜びと、何よりこの大会までの苦難の道のりを考えると、JKジャパンになってからの成長はファンを絶望の淵から救ってくれた。JKが監督を続けて4年後を迎えられたなら・・・誰もがそう思ったのではないだろうか。そして、それは現実となり、2011年W杯を迎えた。「予選リーグ突破のベスト8」の目標が「予選リーグ2勝」へと変わった。残念ではあったが、ニュージーランドとフランスに勝つことがどれだけ難しいかは、ラグビーに興味を持つ者であれば誰にでもわかる。実際にフランス戦でのジャパンの姿は誇りに思えた。しかし、多くのファンはニュージーランド戦を残念に思っているはずである。わかる!わかるけどベストメンバーで臨んでほしかった。世界一のチームに対して、日本がどれだけやれるのか?トンガ、カナダに勝利する姿を見たいのと同じくらい、世界一へのチャレンジを見たかった。トンガに勝ったならば、その思いは封印できたかもしれないが・・・トンガ戦「なんで?」「なんしよっと!」「ちがうやろ!」「あーまた、やられた」の場面が多すぎた。見ているほうもフラストレーション。たぶんやっている方も。フランス戦でのブレイクダウンは、完全にトンガに対策を練られ押さえ込まれた。スクラムとブレイクダウンで圧倒されたジャパンに、勝つ術は残されていなかった。試合の中での修正がジャパンは苦手である。本当の意味でのスキッパーが不在なのだ。不用意なキックと迷いのラインアタック、それに修正できないブレイクダウン・・・チームと個人に覚悟が感じられない内容。挑む立場を忘れて、2勝のビジョンだけが根拠を明らかにしないまま先走っていた。一戦一戦を全力で戦う。当たり前のことをやるべきである。もちろん全力で戦ったことは間違いないのだが・・・残すはカナダ戦の一試合のみ。最低2勝の目標は不可能だが、とにかく勝利してほしい。時間的にライブで見るのは不可能だけれど、精一杯応援しよう。JKジャパンとしてのラストゲームを!