月光院璋子の日記 beside you

2007/10/04(木)03:28

個人使用のダウンロードも違反になる!

眼差し(176)

深夜にネットサーフィンするのは、久しぶり。 デジカメのXDカードのPCへの読み取りに不具合が生じたため、 今夜やろうと思っていた写真の整理ができなくなった。 で、ネットサーフィン。 そこで、 「おやっ!?」 という記事に出くわしてしまいました。 著作権者の許諾を得ずにインターネット上で流通する音楽や動画などについて、 文化審議会の小委員会は26日、 個人が私的利用を目的にダウンロードする場合も違法とする方向で 著作権法を改正するよう求める報告書案を大筋で了承した。 という記事。 このところ、新聞も読まずTVも見ない生活ゆえ、 知りませんでした! そこで、文科省のHPに飛んで検索。 その小委員会というのは、ここですね。 文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会 著作権法というのは、 ちょっと勉強しても、なかなかよくは分からない。けれど、 著作権が侵害されている問題は理解できるというおかしな状態のわたくし。 この小委員会での報告書案通りに法改正されると、 「ウィニー」などのファイル交換ソフトで映画や音楽を入手したり、 携帯電話の「着うた」を違法配信するサイトからダウンロードしたりする行為は すべて違法となる。 けれど、罰則規定は設けず、 適用も違法サイトと知って行った場合などに限定する方針とのこと。 う~ん--- よく分からない。 実効性がなさそうな法改正の意味は何かしら。 文化庁は、 ネット上での違法コンテンツの横行に歯止めを掛けたい考えゆえ、 まずは、こうした罰則規定なしの法律が策定されることで、 ネットユーザーの意識改革につなげたいと思っているのかも。 でも---- 法律って、いったん出来ちゃうと、 いろいろな形で援用されることがありますから、 いいのかなあと。 現行の著作権法は、 個人が家庭内などで私的に楽しむ場合は、著作権者の許諾なしでも複製を認めています。 無許諾のコンテンツでも、個人使用であればダウンロードやコピーが可能。 わたくしも、時折「個人使用」でダウンロードさせてもらっている一人。 でも、クリエーターの著作権を尊重する思いがあるので、 写真などの画像を個人のサイトからダウンロードしたいときは、 メールでその旨を伝え、許可をいただいてからすることにしています。 ただ、連絡の取りようがないサイトの場合、 いわゆる「失敬」させていただくこともあって、 そういうのも、今後は違法行為になるのでしょうか。 う~ん---- 確かに、日本では著作権侵害に対する意識は決して大きいとは言えない状況があるし、 著作権といえば日本レコード協会と言いたくなるほど、 著作権団体として問題提起や改善要求をしてこられた方たちの思いも了解するわたくし。 海賊版が横行している現状では、何らかの対応策と啓発も必要だと思います。 でも、出版物に関しての著作権などは、 実はかなりいい加減にならざるを得ない背景があるのではないかしら。 自費出版ならともかく、そうじゃないISBNコード付の出版となる場合でも、 著者と出版社の間で、著作物(出版物)に対する権限などの委細を契約書を作成してから刊行するというのは、日本の出版社の場合、普通はないんじゃないかと。 わたくしの体験でも、ほとんどが暗黙の契約というか、慣行に基づく黙契に近い。 編集者「○○さんの原稿、出版することに決定しましたよ」「この原稿、本にしましょう」 著者「有難うございます」「お世話になります」 そんな感じ。 翻訳書に関しては、もっとルーズだという印象がありました。 原作者と翻訳者と出版社との間で厳密な契約書が交わされるなんて、 寡聞にして聞いたこともないわたくし。 もっとも、原作者から翻訳権を買い取って翻訳権を個人で有する方は、別かも。 でも、それでも、いざ出版となると、その翻訳者と版元とで印税や著作権の在所についてどういった契約が交わされるのか、これまたベールに包まれている世界かなと。 リアルでさえそうなのだから、 ネットで公開される著作物に関しては、想像もつかない形で、 著作権が無視、軽視、侵害されるケースはさぞかし多いのではないかしら。 それに、どうやって法の網をかけるのか。 誰が、どのPCから何をダウンロードしたか、IPアドレスを確定しても、誰がそのPCを用いてダウンロードしたのか確定するのは難しいのでは。そして、そのダウンロードされたものが、改正された著作権法違反に当たるかどうか、恣意的だったかどうかなど、どうやって調べられるのかしら。 この法律が機能すると思われる方、 どうやって機能させられるかお分かりの方、 ぜんぜん分からないという方も、 こちらの「気まま」をクリックしていただければ、幸いです。    (↓) 著作権保護には賛成でも、 文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会の改正案は、 PCやウェブ利用の技術革新についていけないわたくしには、 よく理解できないお話でした。 ★著作権法入門というサイトがありましたので、ご参考までに。

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