カテゴリ:川柳
川柳250年事業に関連して、古い川柳人を訪ね歩いている。
今日は、台東区の役所関係と学校関係を回った後、石田きみさんを尋ねた。 長く、台東区で千草会を継承してきた大先輩だ。 私の目的は、古い川柳の話を聞くことと、川柳史料の発掘であるが、真摯に川柳と取り組んできた方の話は興味深い。 いろいろな話の中で、句会における句風が変わったという。 それは、私も感じていたことであるが、もともと伝統川柳に育ったきみさんの口から聞かされると、やはり別な実感をもって感じられた。 きみさんは、山路星文洞の薫陶を受けたひとりで、新川柳世代では第3世代(六大家の弟子)に相当する。この頃までは、確実に川柳という文芸の目的が伝わっていた。句会で抜けるための川柳ではなく、自己表現としての川柳だ。ところが、最近ではコトバが先行し、内容よりも難しい用語のられるが主流になってきた感じているという。だから「もう着いていけない…」と溜め息をもらしていた。 選者レベルの低下は、表面上のコトバに引っかかり、それが主流になっているためと思うが、きみさんの言葉を借りれば「しなやかな川柳が減った」ともいう。 新しいものは、古き良きものを殲滅して生み出すのではなく、古いものを大切に財産としながら、さらに新しい切り口を獲得せねばならないと、改めて感じた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年04月24日 00時12分23秒
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