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ジュネーブその日暮らし(+革モノ作り・レザークラフト)

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2005年12月08日
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カテゴリ:生活
 ジュネーブの住宅事情は、大変深刻です。

 面積でいえば、決して広くない町に、世界的な国際機関が集まっているため、そこで働く人々の住宅需要が多く、その上法人税が安いため、本社をジュネーブに置く企業も多いのです。あちこちに土地は余っているかのように見えるのですが、規制が厳しく、新しいアパートはなかなか建てられないそうです。 

 そのため慢性的な住宅不足で、家賃は大家の言うなりにうなぎのぼり。
 つい最近も、どこかの大手国際企業が2社も本社をジュネーブに移すか移したかで、どっと住宅を探す人々がジュネーブにやってきて、今では家の広さや設備がどうだかを言う前に、まず、
何でもいいから金額の折り合う賃貸物件があって、うまく一発で入居できたらラッキー
です。

 普通はそんなに簡単に適当な物件が見つからず、家が決まるまで2~3ヶ月はホテル住まいも普通。
 こちらでは、新しくジュネーブにやってきた人には、日本人だろうがスイス人だろうが、
「家は見つかりましたか?」
 と最初に聞くのがお約束です。とにかく、物件は「少ない」どころか、「無い」と言うのに近い状態なのです。

 家が決まりにくいのには、もともと物件が無いだけではなく、もう一つ事情があります。
 スイス全土でどうなのかは判りませんが、ジュネーブでは大家が店子を決めるのに日本とは違った常識があるようです。

 日本では家を賃貸に出して店子を決めるとき、「借りたい」という人が現れた場合、相手が無職だとか、暴力団だとか、余程の理由が無い限り、断ることができません(家の建て直しの一時入居など、短期だと判っている人でも断れません)。要するに「いい物件は早いもん勝ち」です。

 ところがジュネーブでは、「ここに決めます」と伝えても、1週間も待たされた挙句、理由も無く大家さんに断られて入居できないというようなことがまかり通っています。
 何と、大家さんは借りたいという人が現れても、他に何人か希望者が出るのを待って(住宅難なので、直ぐに2~3人は他の希望者が現れます)、その中から自分に都合の良い人を選んで貸すのだそうです。

 それがまた、希望者に値段を競わせるわけではなく、どれくらい借りてくれるか(長いほど安定した店子で良いらしい)、綺麗に使ってくれそうか(奥さんが専業主婦だったら言うことなし?)、言葉が通じるか(フランス語がわかる方が有利)など、本人の努力では何ともならない事柄が基準になっている様で、特に外国人の単身赴任者は、何度申し込んでも待たされては断られて断られて・・・ホテル暮らしが3ヶ月目となり、「いい加減腹が立ってくる。向こうがより高い賃料を払うというならそれも判るが、好みで決められては・・・」と怒っている人も。

 実は、長く住む人でも取りあえず入れるところに仮に住み、暮しながらじっくり物件が出るのを待って、見つかるとさっさと転居してしまう人も多いようですし、単身赴任者だとメイドを入れたり、家でご飯を作らなかったりで、実際には家族できている場合より綺麗にしていることもあると思うのですが・・・。

 そんなこんなで、ビザが問題ない国際機関の人たちや、フランス国籍を持っている人は、近隣のフランス領に住むことも多いようです。会社の駐在員などは、フランスのビザが出ないので、スイスに住むしかありません。

 ジュネーブ赴任者が最初に取得手続きをする、ペルミBと呼ばれるビザはジュネーブ州での発行で、本来はこのビザで他州に住むことはできません。 しかし最近では、どうしても家が見つからない場合、隣のヴォー州に住むことが許可されるようになったそうです。

 フランス領も、ヴォー州も、ジュネーブより規制がゆるいのか、あちこちにアパートや、テラスハウス(日本のものより大きくて庭も広い)を建てていて、
「ジュネーブまで○○分!」
といううたい文句の看板まで掲げられています。

 住居費はジュネーブよりやや安いようですが、子持ち家庭の場合、日本語補習校や、インターナショナルスクールへの通いやすさを考えると、できればジュネーブ州内に住みたいところです。

 我が家は幸いにも、会社で代々借りている部屋があり、この住宅難に立ち向かう必要はなく、「その点では」ラッキーでした。
 その他の点では色々・・・。

 ジュネーブでも、借家人が代わるときはクリーニングが入り、壁の塗り替えや、床のはがれなどの家の不具合は、大家さん負担で直すのですが、代々借りているせいで、借家人が変わっても内部は手入れはされておらずひどい有様でした。

 家の中の埃や汚れは、2週間かかって何とか掃除し、キッチンの目地直し、シャワーヘッドの交換、キッチンフィルターや、カーテンなど、自力で替えられるものは替えました。
 しかし、あちこちのコンセント差込口がグラグラで(元のコンクリートから崩れていて、ネジの締め直しもできない状態)火花が散ったり、シャワー室の水が殆ど出なかったり(カルシウムの水道管への付着で水の通りが悪いらしい)、風呂の天井がはがれていたり、掃除機をかけるたびに、木の床材がはがれてきたり・・・。

 これらは経年変化のものなので、大家代理を務める管理人さんに手紙を出して善処を訴えています。こういったことは、非常に時間がかかるらしいので、返事は1ヶ月くらいは待たなければなりません。
 返事が来てから、実際に直してもらうまでは、更に時間がかかりそうです・・・。






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最終更新日  2005年12月08日 08時46分52秒
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