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カテゴリ:真理・シルバーバーチの霊訓
60-4まであります『次の日記』で進んでください
60-a (霊的交信の難しさ) 霊界の通信者の伝えたいことが百パーセント伝わることは滅多にありません。あることはあるのですが、よほどの例外に属します。あなた方が電話で話を交わすような平面上の交信とは違うのです。その電話でさえ聞き取り難いことがあります。混線したり故障したりして全く通じなくなることもあります。地上という平面上の場合でもそうしたトラブルが生じるのですから、まったく次元の異なる二つの世界の間の交信がいかに困難なものであるかは容易に理解していただけると思います。 霊媒に乗り移った霊は意識に浮かんだ映像、思想、アイデアを音声に変えなくてはなりません。それは完全入神の場合でも百パーセントうまくいくとは限りません。霊媒も人間です。その霊媒のオーラと霊のオーラとがどこまで融合するかーー完全か、部分的か、それとも全く融合しないかーーによって支配の度合が決まります。支配霊は霊媒の潜在意識を占領し、そうすることによって潜在意識につながった肉体機能を支配します。その状態の中で通信霊から送られるイメージ、思想、絵画、あるいはアイデアを言葉に変えて伝えるわけですが、霊媒も人間ですから疲れていることもあるでしょうし、気分の悪い時、気嫌の悪い時、空腹または満腹の度が過ぎる時、アルコールの飲み過ぎ、たばこの吸い過ぎ等等、それはもういろいろとあるものです。そうしたことの一つひとつが支配霊と霊媒の融合の度合に影響を及ぼします。 これとは別に、霊媒の精神をしつこく支配している潜在的観念があって、それが強く表現を求めていることがあります。そんな時はとりあえずその観念を吐き出させておとなしくさせるしかないことがよくあります。 時として支配霊が霊媒の潜在的観念を述べているにすぎないことがあるのはそのためです。ひどい時は支配霊の方がその観念の洪水に押し流されて我れを失うことさえあります。霧の深い日はいけません。温度の高すぎるのもいけません。冷んやりとして身の引き締まるような雰囲気がいちばんよろしい。 とにかく容易なことではないのです。ですから地上世界へ戻って来るにはたいへんな努力が要ります。あえてそのたいへんな努力をしようとする霊があなた方に対する愛念を抱く者に限られているというのも、そこに理由があるのです。愛念こそが自然に、そして気持よく結ばれている地上の縁者を慰め、導き、手助けしようと思わせる駆動力なのです。地上を去り、まったく次元の異なる世界へ行っても、地上に残した者に対する愛念があるかぎりは、いかなる障壁をも突き破り、あらゆる障害を克服して愛する者とのつながりを求めます。私どもの世界からの地上への働きかけの原動力の一つにそれがあるのです。ですから、あまり無理なことを要求しないで頂きたいのです。霊媒を責めないで頂きたいのです。また必ずしも支配霊に責任があるとも限らないことを知ってほしいのです。私どもは許されるかぎりの手段を尽くしています。今こうして私が行っている入神談話も、一種の変圧器にも似たものを使用した波長の下降操作を要します。そのために、私なら私の本来の個性が大幅に制限されます。その辺のところはお分かりでしょう。これをもっと物的要素の濃い現象にしようとすると、さらに波長を下げなくてはなりません。物質化して出る時などは本来の霊妙で迅速でデリケートな波長から一気に地上の鈍重で鈍速で重苦しい波長へと戻さなくてはなりません。これも一種の犠牲、完全な個性の犠牲を強いられる仕事です。 『シルバー・バーチの霊訓(1)』(近藤千雄訳) 潮文社、1988、pp.88-90 ***** 60-b (霊的交信は霊次第である) こちらの世界の霊が地上と交信したいと思えば誰にでもかなえられるかといえば、必ずしもそうではありません。折角そのチャンスを与えられても、思うことの全てが伝えられるともかぎりません。その霊次第です。しつかりとして積極性のある霊は全ての障害を克服するでしょう。が、引っ込み思案で積極性に欠ける霊は得てしてそれに必要なだけの努力をしたがらないものです。 霊の世界では言語は使用しません。従って思念なり映像なりシンボルなりを霊媒にのりうつっている霊を通じて、あるいは直接霊媒へ伝える操作がまた大変です。これを霊視力を使ってやるとなると実に入り組んだ操作となります。私がこうして楽にしゃべっているからといって、それが楽にできると思つてはいけません。こうしてしゃべっている間、私は霊媒との連係を保つために数え切れないほどの "糸" を操っているのです。そのうちの一本がいつ切れるともかぎりません。切れたが最期、そこで私の支配カはおしまいです。 このように霊界と地上との交信を理解していただくうえで説明しなくてはならないことがたくさんあります。簡単にできることのようにだけは決して想像しないで下さい。必要条件が全部そろえば簡単にできることは、いちおう理屈では言えます。しかし実際にはそこにいろいろと邪魔が入るのです。その邪魔のためにうまくいかなくて、それを私どものせいにされてしまいます。実にデリケートでいわく言い難い条件をうまく運用する必要があります。ベテランの霊媒でも同じです。しくじらせる要素がいくらでもあるのです。 これで、私が毎度行っている波長の転換操作つまり波長を下げる作業によって、美しさと光彩と輝きが随分失われることがお分かりでしょう。しかし交信が霊と霊、心と心、魂と魂の直接的なものであれば、つまりインスピレーション式のものであれば、そういった複雑な裏面操作抜きの、霊界からの印象の受信という単純直截なものとなります。その成功不成功は背後霊との合体の確信にもとづく静寂と受容性と自信にかかっていますから、不安の念に動かされるはど結果は良くないということになります。いったん精神的動揺をきたすと、その不安の念の本質的性格の為に霊界通信網が塞がれてしまいます。 『シルバー・バーチの霊訓(1)』(近藤千雄訳) 潮文社、1988、pp.91-92 ***** 60-c (霊界から地上への働きかけ) 私たちの仕事には二つの段階があります。第一は、これは非常に難しいことですが、私たちの仕事を地上に根づかせることです。これがいかに難しいか、皆さんにはお判りいlただけないと思います。物質の世界との直接の接触なしに影響力を行使する---純粋に精神のみの働きかけ、意念の集中、思念の投射を地上の一人の人間に向けて行います。本人はそれを無意識で受け、自分の考えのつもりで交霊会の行われている場所へ足を運びます。 これは実に難しく、何年も何年も要します。私の場合はこの霊媒が生まれる前から準備を開始したほどです。その段階が終ると、第二の段階はさほど困難は伴いません。すでに道具、媒体、チャンネルができているのですから、あとはそれを通じて言いたいことを述べるだけです。伝わり具合の問題がありますが、少なくとも磁気的なつながりができたわけで、それは容易に切れるものではありません。 それをきっかけに霊的影響力をいくらでも増すことができます。いわば霊力の通風孔をどんどん大きくしていくことが出来るわけですが、唯一の限界は霊媒の受容力にあります。それが私たちの協力関係における制約となっております。とかくの問題が生じても、全てその要因は私たちの方にあるのでなく、私たちが使用する道具にあります。なぜ霊はこうしてくれないのか、ああしてくれないのか、とよく言われますが、それに対する答えは、霊媒という道具がそれを可能にしたり不可能にしているということです。 それはともかくとして、磁気的なつながりが出来あがってしまってからは、事がずっと簡単になります。私たちの世界を通して高い界からの霊力が地上へ届くようになるからです。人間の方から進んで内的自我を開発する意識に目覚めてくれれば、死の関門を通過するまで待たなくても、今すぐからその真の自我を発揮することになります。 そうなると、時の経過とともに霊的な交わりがいっそう緊密に、豊かに、そして効果的になってまいります。そうなってからは、前もって計画されているさまざまな人たちを一堂に呼び集めることは、さほど難しくはありません。こう申し上げるのは、今日ここにお集まりの方々が、一人の例外もなく、霊カを受けやすいこの場に導かれて来ていることを知っていただきたいからです。それを受けられたあなた方は、自分がそうしてもらったように他の人々へそれを伝達する手段となることができます。 こうして、結局は最初に申し上げた話に戻ってきましたーー私に礼を述べないでくださいということです。皆さんが明日を思い煩うことなく人生を歩めるのは、皆さん自身がみずからの自由意志で、霊力の働きの範囲内に連れて来られる段階を踏んできたからこそなのです。 皆さんの生活の中に霊的知識がもたらされたことを常によろこばなくてはいけません。それがさらに、地上世界の恩恵だけでなく、その背後にある、より大きな恩恵まで思いのままに受けさせてくれる霊的知覚の存在を認識させてくれます。 あなた方は地上だけでなく私たちの世界からも愛を受けていること、血縁とは別の縁で結ばれている霊がいて、血縁同様にあなた方を愛し、能力のかぎり指導に当ってくれていることを喜ばなくてはいけません。 『シルバー・バーチの霊訓(2)』(近藤千雄訳) 潮文社、1985、pp.120-122 ***** お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 5, 2011 03:41:44 AM
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