2010/12/16(木)01:02
紅葉訪ねて 河口湖リゾートホテル
11月9日
「食堂では、きちんと洋服を着ていてください」ということなので、お風呂へ行く前には着替えませんでした。リゾートホテルが格式ぶるのはおかしいです。部屋に金庫設置してないので、二人の財布はフロントに預けました。
温泉大浴場は、小さくてびっくりでした。洗い場は8人分。浴槽は、昔町に有ったお風呂屋さんぐらい。私の好きな露天風呂もありません。富士山の湧水とかいうお湯は、つるつるもすべすべもしませんでした。
お風呂から出ても洋服を着たままなので、ショータンはかしこまってソファに座っていました。泳ぐ気も全くないようです。
富士山と夕日か夕焼けが撮れるかと思ったけど、部屋からも廊下からも富士山は見えませんでした。カメラを持ってロビーをうろうろしていたら、若い男性従業員が、地下から庭へ出ればいいですと案内してくれました。建物も施設もいまいちですけど、従業員は〇です。
でも富士山は、夕方らしい色ではありませんでした。
夕食は、バイキングでした。愉快リゾートほどの品数はありません。お客さんの数も1/3ぐらいでした。食堂の1か所から富士山が見えました。
ここは浴衣ではなくて、パジャマでした。寸法はフリーで、男女の別もなく、全部黄色でした。人類共通のパンツというのは気持ち悪いので、私は持参のmyパジャマを着ました。4階でしたから、いざという時、みんなと同じパジャマで避難したくありませんし、同じパジャマで死ぬのもイヤです。
夕食後部屋へ戻るとすぐに、ショータンはパジャマに着替えて、ベッドにひっくり返りました。そのまんま、8時ごろにはグーグー寝ていました。7時間運転していたから、疲れたのでしょう。やっぱりトシです。
窓から外を見ても、これといった景色は見えません。体育館に灯りが点いていました。女性がうろうろしていると思ったら、一人テニスをしているのでした。手合せを頼む人もないのか、30分ばかりしてまた覗いたけど、一人のままでした。プールも一人きりだったら、心臓麻痺起こしでもしたらオワリです。ショータンは寝ていて正解です。対区間は、誰もいなくなっても10時ごろまで明々と電気が点いていました。
このホテルも夜は暑くて、私はベッドカバーをソファへ放り投げ、下半身だけ毛布を掛けて寝ていました。ホテルの従業員は1度、客室のベッドで寝てみるべきです。それにしても、月も星もなんにも見えない夜でした。鳥羽の夜みたいに怪しい光る移動体も無論見えません。
トイレはただの保温便座だけで、ウォッシュレットではありませんでした。光熱費の無駄遣いをするから、ウォッシュレットに出来ないのでしょう。
朝、ロビーのお土産コーナーへ行きました。愛想の良い女性オーナーがいろいろと話掛けるので、いい富士山が撮れないと言いました。
「昨夜の富士山はきれいでしたよ。お月さんが出ていて…」
「えー!? どこから見られたんですか?」
「外です。帰りに」
夜中に地下への通路を通ってあの庭に出なんて、できません。
「今日は山中湖の方から伊豆へ行きます。伊豆長岡で一泊です」
「あ。じゃあ、河口湖の『もみじまつり』ご覧になって行かれるといいですわ」
ロビーのローカルマップを持って来て、こう行ってこうこうとボールペンで書き入れてくれました。
「夜はライトアップしてるんですよ」
そんなこと、全然知りませんでした。ヒロシマの安芸ホテルは、つまらない厳島神社の鳥居を見せるのに500円も取って船を出したけど、ここは「紅葉まつり・ライトアップ」の張り紙もしていませんでした。関西人はやっぱり商売気があって、つまらなくても思い出の一つになります。ここの支配人はきっと、シゴト以外に悩み事があるのでしょう。
河原から飛び立つ群れ
河口湖町は秋でした
------続く-----