はじめてのHawaii
今からもう10年以上前にはじめてHawaiiに行った時のことです。友人とバスに乗って、たしかアラモアナショッピングセンターに行こうとしていました。バスの中は立っている人はいないけれど、空席のない状態でした。ある停留所で、赤ちゃんを連れた女性が乗ってきましたが、私たちは呑気な観光客ですから外の景色を楽しんでいたわけです。すると老女がメチャメチャ早口で何か私たちに文句を言っています。こんな時って言葉がわからなくても、批判されてるのはよーくわかります。どうやら、子供をつれている女性に席を譲るのが当然だ!!!と言っているようです。私たちはびっくりして、なんで?という顔をしていたのだと思います。老女は更にエスカレートしてきました。子供連れの女性は申し訳なさそうにしていたのを憶えています。とにかく席を立った私たち、その女性は譲ってもらったその席に着く前に老女の顔を見ました。するとその老女は大きくうなづき、もちろん!と胸を張りました。私たちは”まったくこんなマナーも知らずに外国に来るな!"と言われた気がしました。知らないというのは、怖いことですよね。私たちは"自分たちの文化"のまま外国の庶民の日常に大きな顔をして座り込んでいたわけです。 だけど、だけど・・・。お年寄りに席を譲るようにとは教えてくれたけど、妊婦さんや赤ちゃん連れのお母さん方に優しくとは、この社会は教えてくれていないですよね?自分が妊婦になったときに、初めて知りました。私だけじゃなくみんな譲る気さえありません。外国に旅するたびに感じるその国の”文化”と”自国を思う心”に”大きな意味での私たち”は襟を正さなくてはいけない痛さを感じます。