ヒーローの季節。
20歳前後の頃、僕は会社の同僚たちと浜田省吾のコピーバンドを結成し3度のライブ演奏を行った。(僕はドラムスを担当。パフ♪パフ♪)【ライブ其の一】 「青年部主催のクリスマスパーティー」(僕にとっての初ライブ)やたらと床が滑る体育館での演奏だった。足でドラムのペダルをキックするごとに目の前の太鼓が僕から少しずつ離れてゆくのだった。曲が一つ終える頃には手が届かないくらいまでに離れていて曲が終了する度に太鼓を元の位置に引き寄せなくてはならなかった。そんな記念すべき初ライブ終了後僕は思った。「何事も経験だ~!」【ライブ其の二】 「とあるデパートでの演奏」当時ポーカルだった先輩はトレードマークとしてライヴの時はいつもサングラスをかけていて、僕はその日だけちょっとカッコづけにサングラスをかけていて、そしていざ演奏という時に他のメンバーを見てみるとなぜかみんなサングラスをかけていて、僕は肩をすくめてつぶやくのだった。「全員浜省だ」【ライブ其の三】 「会社でのクリスマスパーティー」無名バンドにしては必要以上に紙テープが飛びまったライブだった。おばちゃんたちのパワー全開の黄色い歓声がしばらく耳に残った。紙テープを片づける掃除はもちろん僕らも手伝わされた。いずれも十数年前の淡い思い出。あの頃、いろんな意味でヒーローだったんだな~。