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カテゴリ:私の歴史
これがそのときのチケットの半券だ。 金曜日の6:30分に九段の武道館に行くには、学校を早退するしかなかった。 なんと理由をつけたのか、どうしても思い出せないが、確かに私は開演時間には武道館の中に居たことだけは間違いない。 抽選でようやく手に入れたその席は、恐ろしくステージから遠かった。3階だし後ろの方だったから、ビートルズが出てきても肉眼では、スパイダースなのかドリフターズなのかさっぱり解らない。 だが、それでも彼らが出てきた瞬間、生まれてこの方、経験したことの無い最大級のボルテージ狂乱する女たちの金切り声でそれと解った。 武道館が今にもその音圧で崩壊してしまうのではないかと思うほどすさまじく、ギターの音も、ましてポールの声、ジョンの高音の声など全く私の席には届いて来なかった。 私はビートルズという人間たちより、彼らの曲とコーラスが好きだったので、ある程度予想はしていたものの、全くと言ってよいほど聴けないことにあきれ果てた。 そして、女と言う生き物が実はこの日解らなくなったのだった・・・・・・5000円以上も払ってキャーキャーと騒ぎ、曲を聴こうともしないだけでなく、けっして、ステージから識別できる距離でもないにもかかわらず、必死に手を振り、ひたすら叫ぶ・・・・・・・。 お前ら・・・・アホ? だがそんな圧倒的な女の声の中で、諦め顔でそこに立ち会った私はもっとアホだった。
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