新福菜館 VS 本家第一旭/京都 関西編1
今日からしばらく関西一帯で仕事。で、まずは京都ってことで、京都といえばラーメン。京都のラーメンといえばまずは新福菜館と第一旭たかばし店でSHOW!!!!!!ということでまずはこの老舗の有名店二軒から。 まずは新福菜館の中華そば 600円 ★★★★☆ここは営業時間が7時半から23時までという、働く人のためのラーメン屋。値段もミニは500円から、普通サイズは600円、と大変安い。戦後すぐからの開店から50年という老舗。メニューの「朝鮮漬 150円」が時代を感じさせる。お客さんは作業服を着た土木系のおっちゃん、酔っ払いのおいちゃん、家族連れ、彼女連れ、いろいろがごちゃまぜ。私の行ったのは朝の9時。めちゃくちゃまっくろいスープ、動物くさいにおい、店の雰囲気、それだけで女の子には入りづらい。となりの合い席の女の子は箸でラーメンをいじっているだけだった。ロクに食べずに席を立っていく。なんだかなあ。ちょっと腹がたちつつ、注文の品を待っていると手前に合い席になったカップルに先に商品が出る。おい、待てよおいおい!私の方がずっと早いぞ!!で、ようやく出てきたのだがミニを頼んだのに普通サイズ!おいいいい!!!!濃い黒のスープは見た目と違ってわりとあっさり味。ただ、動物くさい。ベースは醤油、トンコツ、鶏ガラ、と関西らしく動物系。とにかく匂いがすごいのだ。関西の麺はストレート細麺が主流なのだが、ここは関西では珍しい少し太めの麺。それがうまくスープとからみ、しっかり味もしみこんで美味しい。チャーシューは薄く機械でスライスしたものが何枚も器に入っている。その上にもやしと九条ねぎがどさっと、これは関西ラーメンの共通スタイル。ここもそうだった。動物くささが気にならないなら、ここは結構さっぱりうまめでおすすめ。二郎みたいに「ナミシロ、ミナイリ」とか「ナミカタメノシロ」などの呪文も聞けました。で、夕方。京都駅の中に拉麺小路が出来、「桂花」が入っていることを知って後悔しつつ結局第一旭へ。 本家第一旭たかばし本店 中華そば 600円★★★★☆この本家第一旭と新福菜館、二店とも超有名店でレベルの高い味の店にも拘らず、なんと隣同士。でもまるで味の方向性は違うわけです。こちらはスープが黒くはない。朝5時半オープン、深夜2時まで営業。私が行ったのは夕方ですがサラリーマンから学生までこちらもさまざまな人種。入り口を仕切ってるおばちゃんが席があくとサクサクと案内。常連の注文は覚えているのか、若い学生男に、「今日はネギ増しにしないの?なに?ダイエット?おなかいっぱい?ラーメンの汁はあまり身体によくないしね~」とまあよくしゃべるしゃべる。お客のことをよく覚えているのか、来るお客来るお客にいちいち話しかけていて微笑ましかった。が!!!私に冷たいのはなんでデスカーー!!!!!(怒)カウンター内のおばちゃんが気をきかせてくれてたけど、この差は!?一見さんには厳しいってこと??スープは醤油とトンコツ、においは新福菜館ほどキツくはないがやはり動物系。麺は細く、チャーシューは機械で薄切りしたものが何枚もどんぶりのフチにぐるりと乗っている。で、もやしと九条ネギ。ここはすべてが関西ラーメンの定番。ネギ増しは無料でできます。えー、味だけでいえば私はこちらのほうが好き。世間一般では逆みたいですが、あちらは動物くさい、しょうゆ濃い目なのが気になりました。「第一旭」の看板を出しているお店は関西周辺(特に神戸)には多いのですが、ここは本家第一旭です。なんらかの繋がりがあるのかもしれませんがこことは味に落差があるのでお気をつけください。関西ラーメンの定番スタイルに、この二軒を訪問したところでいくつか気づきます。1、写真では分かりづらいかもしれませんが、関西のラーメン屋では必ずといっていいほどラーメンの下に銀盆だとか受け皿がついて出てきます。これはぎりぎりまであふれるほどスープをいれるため、その汁のこぼれ皿として。2、ネギはほとんどのお店が九条ネギを使用。普通の関東のラーメン屋のネギより緑が濃い目なのに気づきますが、これは九条ネギ。苦味が少なく、味に影響しにくいことから大量に入れることができます。このせいで(後日訪れた津津もそうですが)ネギサービスの量が破格的。3、細麺が主流。これがいちばん驚きました。どこへ行ってもいま流行りの太麺が出てこない!4、動物系のスープ。どこのお店も動物臭く、ちょっとごちゃっとしたタイプ。材料もトンコツ、鳥ガラ、しょうゆなどが使われていることが多いです。東京によくある、小奇麗なちまちましたラーメンは後日行った「封」でしか見ませんでした。どこもガサガサどさどさっと、男っぽいラーメンばかり。5、チャーシューが同じ。チャーシューは私の行ったどのお店もスライス機械が置いてあり、それで薄っぺらくスライスし、何枚も何枚もどんぶりのフチにくっつけ、花びらのようにしていました。チャーシューの置き方はいろいろあるかもですが、スライス方法は同じ。東京はぶ厚かったり、角煮ッぽくしたりいろいろありますが、関西はどこも薄く機械でスライスしたものを何枚も乗せる形でした。とりあえずここの時点で気づいたのはこれだけ。関東と関西の違いがあまりにもすごくて驚くことばかりでした。明日は、大阪です。