風花
「風花」 川上弘美川上弘美の新刊。長編は真鶴以来だからけっこう久しぶり。夫に恋人がいた。離婚をほのめかされた。わたしはいったい、どう、したいんだろう―。結婚して7年、すれ違う気持ちとこころ。愛はいかにして色あせてゆくのか。待望の長編恋愛小説。(帯より)「のゆり」さんという主人公はとってもぼお~っとした人で、気がついたら話し合いもせず何ヶ月もたってた…みたいなスローな展開。すれ違っても、気持ちがすり減っていっても。なんでこの人と結婚したんだろう、って思っても、別れるわけじゃない。それでも日常が続いていく。当たり前なんだけど。結婚って難しい。風花を読み終わったから何気なく、「赤い長靴」江國 香織を手に取ったらこんな内容で「私と別れても、逍ちゃんはきっと大丈夫ね」そう言って日和子は笑う、くすくすと。笑うことと泣くことは似ているから。結婚して十年、子供はいない。繊細で透明な文体が切り取る夫婦の情景―幸福と呼びたいような静かな日常、ふいによぎる影。何かが起こる予感をはらみつつ、かぎりなく美しく、少し怖い十四の物語が展開する。(出版社の書籍紹介より)お客さんとの世間話にも「結婚って難しいよ」って話が登場。そんな今週。