江戸のおかず帖
元々昔の食生活云々や生活振りには興味があり、コレを見つけた時はかなり嬉しかった。江戸の食文化を記した本にある料理を再現してしまおうと言う、出来そうで誰もやらなかった企画本だ。自分にとっては先手を取られたようで悔しい気持ちもある。まあ、敵は女子栄養大学助教授、カロリー計算まできっちり。仕方ないか(笑)そしてこの本を読んでからはまっているものがある。それは『汁掛けごはん』。今と違いこの時代は多彩なおかずに食卓が彩られる事は少なく、一汁一菜が基本であり、毎日が違う食材で、と言うのは難しかったと伺える。でもこれは庶民の場合であり、饗応風と分けられている贅沢系のものはそれなりに豪華だ。落差には思わず苦笑してしまうくらい。この本には当時の人たちの少ない食材を使いまわす知恵と、少ない品目でお腹を満たすアイデアが満載。その中でも汁掛けごはんのレシピは実に多彩で、手間が掛かるものからすぐに出来るものもある。中には「これはどうよ」的レシピもあるが、早速自分の生活に取り入れられそうなものばかり。江戸の人たちもファーストフードが好きだったんだなあと思う反面、手早く出来るけど食材の使い残しはしないと言う点は見習わないといけない。巻末には料理書の解説もあり、私のような変なところがマニアックな人間へのフォローも忘れていない。最近のごまとろイチオシ本です。江戸のおかず帖実は今欲しい本がコレ。た、高い・・・・・・・・・・。