|
カテゴリ:カテゴリ未分類
テレビ番組でターナーの「戦艦テメレール号」についての 特集がありました。この絵はターナーの代表作の1つで 2005年にBBCが行った英国民の好きな絵のアンケート で1位になり、また画家自身とても気に入っていて最後ま で手放さなかった作品だそうです。 美しい夕日が印象的な絵ですが、番組ではこの太陽は 夕日なのだろうか、という疑問を出していました。というの は戦艦テメレール号はテムズ川を東から西に向かって 引かれていったので、戦艦の後ろに日が沈むのはおかし いというわけです。実際の風景ではあのように見える場所 はない、それでも海戦で活躍した戦艦が最後引かれてい く場面は夕日がふさわしいとターナーは考え、そのような 構図で絵を描いたのでしょう。夕日だけでなく、実際の戦艦 テメレール号はその時はマストはなく黒と黄色に塗られて いたといいますから、それも現実とは違う輝く白に塗ったの も画家の直感イメージであり、絵と言うのは現実をいかに 忠実に再現するかではないのだなとつくづく思いました。 もう1つ番組で紹介していたことで注目したのは、この絵は 走る蒸気機関車の絵(正式なタイトルは長くて覚えきれな かった)とサイズがぴったり同じで構図もよく似ているという ことでした。どちらも画面右下に向かって蒸気機関車や蒸気 船が進み、力強く動く黒いものと前の時代の白いもの(戦艦 や橋)とのコントラストがあります。1枚の絵に夕日と夜の 空があり、古いものと新しいものがあり、動きがあり、詩とドラ マがある、本当にすごい作品です。そしてターナーの絵を見て いつも思うのですが、この人は少年の頃から若くして名声を 掴んだ時、そして晩年の実験的な作品まで、どれを見ても 本当に絵を描くことが好きだったのだなと感じます。好きなこと を生涯誠実にやり続けた、そんな人生がうらやましいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
ターナーの絵、本当に綺麗ですね。
事実とは違う部分もあるということで、 絵はやはり、人の持っているイメージというものが すごく重要だったりするんだなぁ、と思いました。 ブログの話題とは異なってしまうのですが ポーラ化粧品の原画展へのお声を掛けて頂いて 本当にありがとうございました。 私のブログの方にも返信をさせて頂いたのですが やはり交通費が厳しくて・・・(苦笑) すごく悩んだのですが、今回はあきらめる事にしました; 9月の下旬には徳島の大塚国際美術館に行ってこようと思っているので そちらのイベントを楽しみにしていようと思います。 ミケランジェロ展、福井であった時に行かないままだったので ピピ101さんの感想が読めるのを楽しみにしていますね! (2013年09月09日 18時17分49秒)
コメントありがとうございます。
ターナーの絵の中でもこれはかなり好きな 作品なのでテレビ番組で特集されてうれし かったです。今まで朝日か夕日かなんてこと はまったく気にしてなかったのですが、番組 で紹介されて事実とはかなり違うことがわか りましたが、芸術はありのままに描くより 画家のイメージや想像性が大事だと思いまし た。 化粧品の原画展、残念ですがやっぱり交通費 が大変ですよね。逆に私は徳島の方へは行かれ ないので、ユツキさんの報告を楽しみにして います。 (2013年09月09日 21時21分54秒) |