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老猫介護

猫の健康と老猫介護 >> 老猫介護~腎不全だった「りい」19才の場合
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老猫介護~腎不全だった「りい」19才の場合

ご長寿猫が増える中、年老いた愛猫の介護経験も多くなってきているようです。

かく言う私も、この夏は19才でチンチラシルバーのメス猫の介護の日々でした。皆さんご記憶の通りの「猛暑」の言葉が相応しい夏に毎日、点滴を打つため動物病院に通いました。

以前より老化現象が出てきていた「りい」の食欲がばったり無くなりました。前足にも力が入っていません。
かねてより、少しづつ食が細くなっていたのですが、食べないというのは初めてで1日様子を見て病院に連れて行ったところ、腎不全との診断でした。

食べなくなれば体力もがっくり落ちますので、まずは点滴と注射で食欲を戻し、うまくいけば腎不全用のフードに切り替えるという話でしたが、正直
「いよいよか・・」
と思いました。腎不全のフードに切り替える日は、ないだろうと。

食欲がないので、いろいろなフードを片っ端から買い、あれもだめ、これもだめと試しました。昨日は食べたフードを今日は全く食べなかったり、数口食べて終ってしまい、余ってしまった猫缶を捨てる日々でした。
いつもよりご飯を多く食べてくれると、涙が出るほど嬉しくて、いかにこれまで元気に猫が日々を暮らしてくれていたかということをありがたく感じました。

腎不全に良いという水も試してみましたが、正直効き目はありませんでした。むしろ市販のミネラルウォーターを進んで飲んでいました。

インターネットで、腎不全の猫の看病の模様を記したサイトを参考にしていると、自分の猫にこれから何が起こりそうなのか、覚悟ができてきました。
そしてある晩、家族が「りい!」と叫ぶ声が聞こえ、おトイレのある洗面所に行くと「りい」が痙攣を起こしていました。がくがくと震える「りい」を押さえないように、そして周囲の物に当たらない様に注意して見守ることしか、飼い主にはできません。

翌日から「りい」は寝たきりになりました。お水を飲めばおしっこが出ます。
夜中も同様なので、オムツを試してみましたが「りい」が本当に悲しそうな、辛そうな表情をしたので覚悟をして、トイレシートを寝床に敷くことにしました。トイレがしたいけど動けない「りい」は、ちょっと悔しそうにトイレシートにおしっこをします。すぐ片付けでやるのが、せめてできることでした。

こうして最後の一週間、私はほとんどの時間を「りい」のそばで費やしました。 自分のトイレやお風呂以外は、ずーっと「りい」の側にいたと言っても過言ではありません。
寝るときも床の上にごろ寝をしていたような感じです。床づれを防ぐためにテンピュール枕を買い敷布団代わりにして、時々向きを変えました。

敷布団ごと、お腹の上に乗せてやると気持ち良さそうに寝ていました。
その2日後の早朝、ふと眼を覚ましたら「りい」が眼を開けてじっとこちらを見ていました。差し出してきた手を握り返してみました・・温かかった手は、ちょっと冷えているように感じました。その日は小さな痙攣を何度か繰り返し・・私の膝のうえで息を引き取りました。2007年8月20日午後3時35分、通院をしてからちょうど1ヶ月のことでした。

長くて暑い1ヶ月でした。あんなに暑くなかったら、「りい」は体調を崩さなかったのではないかと思ってしまいます。
せめてもの救いは、1ヶ月間という闘病期間で済んだということでしょうか-猫にとっての1ヶ月間は、人間の何倍も長く辛かったと思います。が、「りい」はよく頑張っていました。
人間だったら酸素テントを使うような、苦しそうな状態でも、チアノーゼで紫になった舌を見せ、苦しそうな呼吸で懸命に、今おかれている状態を受け入れているように見えました。

彼女がいなくなり、私はペットロスになりました。今でも彼女のことを考えると・・例えばこの文章を書いていても涙が出てきます。
彼女と一緒にいた19年の間、私の人生にもいろいろなことが起こりました。ずっとそばにいて、疑いなく私のそばにいたのは彼女でした。そういう意味で「りい」は家族であり同志であり、親友のようでした。

老猫介護は、私にとってはこれまでの猫との関係の総まとめだった気がします。愛する家族である猫が病に苦しんでいるときにできることは、少しでも安らかな日々を送らせてあげること。それぞれの形で、生を全うするサポートをすること・・。
これを読んでくださった方が、それぞれの形でステキな毎日を老猫とおくられることを願っています。



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