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のらりくらりと行きたい

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2008年12月25日
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カテゴリ:思い出話
イブの今夜。
さっき無事にチビプレゼントのラッピング終了。
サンタ用プレゼントは見たことのないラッピングペーパーにしたりと気を使ったのでかなり時間が掛かってしまった。
寝る前にもも造に『サンタさんはチョコレートミルクとチョコチップクッキーを食べるからちゃんと用意しておいて。』と念を押されたのでコレも準備。
せんべいじゃダメ?と聞いてみたらものすごく冷たい目で見られたのでチョコチップクッキーとチョコミルクは無いので、ラズベリーアイスティー。ちょっと違うがまぁいいだろう。チョコチップクッキーはちゃんと齧っておいた。
起床後のチビの反応が楽しみである。

ところで、この前室長の日記でスキーの話がチラリと出て思い出したのだが、、。
権造は人生で一度しかスキーの経験が無い。
まだ若かりし大学生の頃、ロスから手軽に行ける場所にスキーに行ってみようという話になり。。。。。。

ロスから車で何時間だったか忘れてしまったが、それ程遠くないところにある『ビッグベアー』という所だった。日本人とインドネシア人の留学生ばっかり12人で行ったのだが、大きなログハウスを借りてみんなでワイワイ。まさに、大学生してます!ってノリの、サークルとかはこんな雰囲気なんだろうな、きっと、と思った旅行だった。

権造はスキーはそれまで一度もやった事のないド素人。当時景気の良かったバブリー小僧ばっかりだったので、他の日本人の子達は結構滑れるもの多し。インドネシアの男子3名は雪を見るのも初めて軍団。スキーに関しては『テレビで見たことがある』程度。他にももう一人、日本人のド素人を含め、この5人がガンと思われた。

到着は夜。
ナイタースキーが出来るということで、とりあえずログハウスにチェックイン後みんなで行ってみる。板は全員レンタルなので借りに行ったのだが、さすがにバブリー小僧共は
『この板だと、長さがイマイチだな~。』
『これだと、私滑りづらいから こっちだな~。』
とかなんとか、長さ以外に全く区別の付かない板をアレコレ物色している。
『権ちゃんはコレにしたほうがいいよ~。』
とすすめられ子供用か?と言うくらいの短い板を勧められる。カッチーーーンと来たものの初心者は短いほうがいいらしい。で、初心者組5人はチビ板、残りの7人が玄人板をレンタル。

シーズン最後の3月に行ったので夜のスキーってのはスケートみたいなもんだった。
初めて板を履いてみて恐る恐るショボイスロープをとりあえず降りてみる5人。
権造はスケートは滑れるのでなんとなく氷の上のようなコッチコチの雪はかえってイケそうな気がして張り切ってスタート。
お?意外とオッケー?
権ちゃんウマイじゃん。権ちゃんもっと上でも大丈夫じゃね?とおだてられては滑り誉められては調子に乗り、意外とマジに滑れる感じの権造。

そして次の日。
お天気も良くスキー日和。せっかくだから上に行こうと盛り上がる上級者組。が、初心者組は『俺らは、な、下の方で、、。』とビビっていると、上級者組が耳寄りな情報を提供。なんとてっぺんにも初心者用のなだらかな坂があるらしい。景色が綺麗なてっぺんを上級者だけ見れるってのはフェアじゃない、とわざわざ初心者コースを作ったらしいのだ。
なるほど~~~アメリカらしいよな、と皆で納得し行ってみる事にした。生まれて初めてリフトというものに乗り、結構な高さにビビッて横の棒にしがみつき、なんとか上までたどり着く初心者組。インドネシア男子一人は怖くて降りれずに係りの人にヘルプミ~連呼で引き摺り下ろされる。
『オマエら、大丈夫か?』心配そうな係りの人。

この辺で気付くべきだったのだが、、、。
確かにてっぺんの景色という物は地上で見るのとは別世界。綺麗だとか壮大だとかなかなか言葉では表せない景色だ。
が、、、、。見渡す限り、てっぺんはてっぺん。
で、、、、。見下ろす限り、かなりな勾配。
初心者コースってのは、一体ドコに、、、。

『ぎゃははは~~~。んじゃ~ねぇ~~~~。』
と颯爽と滑降していく上級者組。ヤバイ、、、ハメやがったアイツら。
気付いた時にはすでに遅し。取り残される初心者組。
どうしたら、、、いいんだ、コレは。。。。
下を見てみると、かなり急斜面である。怖い、ヤバイ、絶対に無理、とインドネシア男子3人のうち2人が脱落。リフトで降りるという。素人女子アキちゃんだったかマキちゃんだったかも脱落。
そして残りの1名、リフトでヘルプミーのインドネシア男子は、
『リフトに乗るほうがコワイ。ゴンゾウ、一緒に降りよう。』
かなり無謀な駆け落ちバリな提言。
んんん~~~。どうすべきか。
ぶっちゃけ下見ただけで足が竦んだのだが、ヘルプミー男子を一人残していくのはヤバすぎというネガティブ思考15%。せっかく上まで来たんだから転んでもゆっくりでもいいから滑ってみたいというポジティブ思考10%。残り75%はぎゃははは~~~と降りていったアイツらなめんなよ、というどちらにも属さない単なるお怒りモードだったのだが、結局75%に頭ん中じゅう占領されてしまったようで、ヘルプミーと一緒に降りてみる事にした。

大丈夫?大丈夫?といいながらも結局リフトで降りていく脱落者共。
下を覗くとやっぱり急な斜面。
『いっそのこと、板外して時間かかってもいいから歩いて降りようか。』
ビビるヘルプミー。
『でもさ、万が一転んだら引っかかるもの(板)無いし無限に下まで転んでく感じじゃね?』
こっちの方がイヤだと思う権造。
『そ、そうだな、、。やっぱ板でゆっくり滑っていこう。』
リフトという選択肢はもはやヘルプミーには残されていないらしい。

しょーがないな行くか~~と、とりあえず間違ってもまっすぐ降りるようなマネはやめようと誓い、真横に限りなく近い斜めにそろそろと出発。←おそらくちゃんと曲がれない為。
が、所詮はド素人。斜面に体を持ってかれ、限りなく真横に進んでるはずがズルズルと重力にも引っ張られる。
ヘルプミー! ヘルプミー!! ヘルプミーッ!!!
親鳥がエサ咥えて巣に到着した時のヒナのように口をピーピー開きだすヘルプミー。こりゃ~下まで無事に着くかどうかよりも 下まで権造の忍耐が持つかどうかの方が問題になってきたぞと思うものの、ヘルプミーを捨て置いていく訳にも行かず(捨て置くだけの滑降技術も無く)いいか落ち着けヘルプミー。体持ってかれてもしょうがないけど下に向かって転ぶな。重力の法則で限りなく落ちてくか限りなく骨折るかどっちかだぞ、上向いて転べ、で、転ぶたびに向き変えてればジグザグジグザグいつかは下に辿り着く。とかなり素人アドバイスをする。

素人アドバイスに頷くド素人スキーヤーヘルプミー。
もやはこの世に権造以外頼るものも居らず、その後もヘルプミーを連呼するか首振り人形のように権造の言う事に一々頷いてばかりのヘルプミー。上に向かって転んでは向きを変え、また転んでは向きを変え、ジグザグジグザグ進んでいく。
権造もあちこちすっころびながらもなんとかジグザグ。
結局、、、どれだけ時間が掛かったのか分からないが、なんとか真ん中よりは下の方までやってきたって時に、上級者組の2名が上から降りてきた。

あ?下に行った者達がナゼ上に居る?と思ったら、脱落者達から自力で降りるらしいと聞いてビックリしてまたリフトで上がって救助に来たらしい。
だったら最初から置いてくなよと激怒すると、フツーリフトで降りてくるでしょ、いきなり上級者コースは滑ろうとしないでしょと言う。
そこが怖さを知らないド素人の怖さなんだよな~と4人妙に納得し、ヘルプミーを囲みながらソロソロと無事下まで到着した。

この後、なんだか吹っ切れたようにスキーが楽しくなった権造。
3日目4日目は更に天気が良く、少々寒かったもののなんとTシャツ一枚で滑る事が出来た。上からカッコ良くシャーーーーーーーっと滑ってきては目の前でカッコ良くザザザザっと雪を跳ね飛ばしてピタリと止まるカッコイイスキーヤー達。
あれがやりたい、と指さした権造は まだまともに曲がれもしないのにザザザザっの練習ばかりやり続けた。
そして4日目午後。
曲がれないので直滑降でぶっ飛ばして降りてきて、最後のキメはザザザザっと雪を跳ねる。
誰にも素人とは見破られないほどに成長した権造の姿が。(曲がるとバレるのでもはや曲がれず)

この旅は実はコレで終わらず、帰り道には今度は海岸線まで一気に車を飛ばし、水着に着替えて砂浜に寝転ぶ。ビーチ沿いのホテルでもう2泊したのだが、なんとも贅沢な気分を味わった。

その後、2度とスキー板を履くことなく現在に至ってるんだが、またやってみたい気分だけは充分にある。
スノボなんかも挑戦してみたい。←見た目カッコイイというだけで。
ここ造がもうちょっと大きくなったら冬はスキーに行きたいと思うのだが、問題が一つ。
作造である。
作造も人生の中で一度しかスキーをやった事がないらしいのだが、レッスンを受けても全く滑れる気配すらなく結局スキー場で働くおばちゃん達とマージャンばっかやってたそうだ。
作造のヘルプミー攻撃か、、、。
それもかなりイヤな気がする。


って事で。
こちらでは本日クリスマス。
みなさま、メリークリスマス。







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最終更新日  2008年12月25日 15時23分26秒
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