のらりくらりと行きたい

数えてみたらもも造とここ造の学校もあと９日で終わりである。

８月の新年度に今年はハリケーン騒ぎがあり結局どうって事は無かったのだが新年度開始が遅れてしまった。例年ならもも造の誕生日の５月２５日はもう夏休みに入っていたんだが今年はそんな訳で来月３日が最後になる。

もも造は結局優等生で無事に過ごし今年は素晴らしい担任と副担任の先生に恵まれて、アフターケアプログラムのアートも空手もものすごい上達っぷりであった。
今年は親友ケイリーとベッタリであり、休みの日の長電話や親の携帯でのメールなんてのも覚えて小１のクセに誕生日にi-phoneだのi-podだのが欲しいなんて言い出した。
まだまだそんなモノは与える気はさらさら無いが、一気に大人っぽい子供に変身したようで小難しいお年頃でもある。
見たクレで言うと、もうスカートは卒業らしく、成績や行儀がよく誉められたときなんかに貰う『私服パス』を使う時は、ジーンズにTシャツという格好じゃないとクールじゃないそうだ。権造の小さくなって着れなくなったTシャツも最近は何枚か着れるようになり、これいらないからやる、というと喜んで着るようになった。それ以前に背丈が権造の胸の上くらいまであるんだが、デカくないか？？
相変わらずやせっぽちであるが、それなりに大きくなっているようだし何よりも今年は病欠が１日。この前熱を出しただけであった。

ここ造の方はというと、もも造と同じ学校２年目で今年は日本で言うところの年少組だった。担任副担任共、以前もも造を受け持っていた先生で、余計に目をかけて可愛がってもらったおかげでおおらかにというよりは調子乗りすぎと言うレベルに成長した。
一時は言葉が遅いと先生にも注意され、権造も気付いていたので心配したりしたんだが、結局未だに発音がハッキリしない時もあるが、格段以前より話す言葉が普通のセンテンスになってきているので、スピーチセラピーも結局辞めた。
こいつはとにかく人気者タイプで、学校中の生徒父兄スタッフから可愛がられている。
アフターケアに迎えに行っても必ず高学年の上級生に遊んでもらっていたり、周りにチビの取り巻きを従えていたりして、もう人生このまま行くしかないという感じである。
来年からは今までと違い、アカデミックな要素が入ってくるんだが頭の出来はどうなんだろう。。
最近は妙な一発芸を獲得してかなりなマイブームになっているようで、ダンディーなんちゃらみたいな芸風なんだが、作造と権造は爆笑、もも造は失笑の毎日である。

そんな昨日。
帰宅後、すぐにもも造が紙を頂戴と言ってきたのでお絵描きでもするのかとコピー用紙を何枚かあげた。急いで描くからまだ見ちゃダメだというのでメシ準備してたんだが、速攻で何か描いて持ってきたのを見てみると。。


ホッチキスで留めてある３枚の紙。本になってるようだ。


About my Mom and me!


I love Mommy because she help me.
（正確にはhelps me）


I love my Mom because she cooks.


I love Mommy all the time.


And my Mom lives in my heart.


Your the best Mom in the world.
（正確にはYou're）


この手の予期せぬ事態には、ミサイルやインフル始めとする危機管理能力ゼロのアソー内閣よりも対応スキルが皆無であり、権造は見た瞬間に不覚にも涙してしまった。
たまに権造が仕事の土曜日なんかにカードを作ってくれたりするのだが、今回のような熱愛ラブレターばりのものは珍しく、いきなりオイオイ泣いてしまった。

仕事があるから連れてってあげられないとか、この７年間で夜３回しかチビ抜きで出かけた事が無いのもなんだかな～とか、メシ準備終わるまで邪魔するなとか、何だとか。
親側の一方的な都合でブーブー文句たれる事も多いんだが、こうやってめったに自分のことでは泣けない権造にうれし涙をプレゼントしてくれるのはチビ達しか居ない。

権造がチビへの愛情を表す言葉としてよく使っているんだが、もも造もここ造もどちらも権造の骨を削り血を分け肉をちぎって出来た子供たちである。
子供が成長していくというのは、全てを権造に依存していた新生児のころからすると、以前は常に抱っこして体と体はくっついていたが、大きくなるにつれて段々とその間に隙間がポカリポカリと出来ていくことである。隙間はどんどん大きくなっていき、いつかは完全に離れてしまうものなんだが、こうやってたまにそのポカリと空いた部分に何かとてつもなくあたたかいものを注いでもらうと、その隙間もそんなに寂しいものじゃないと思ったりできるものだ。

なぁ～～～んて言いながら。
本日も怒鳴り声が隣まで響いた夜であった。
ま、この繰り返しである。
たまにご褒美をチビがくれるのならそんなに悪くはないけど。