2018/03/20(火)00:00
ジャニス:リトル・ガール・ブルー
ジャニスは変わり者だった。
高校の3年間いじめれた。
1960年代の保守的なテキサスでは当然だったかもしれない。
ベッシー・スミスを尊敬し様々な音楽を聴いていた彼女はある時オデッタのように歌い仲間を驚かせる。
やがて、ビッグブラザー&ホールディング・カンパニーという腹が立つほどどヘタなバンドに加入する。
だが、モンタレー・ポップ・フェスティヴァルで圧倒的な歌唱を披露しスターダムにのし上がる。
そして、当然の成り行きだが、もっと上手いバンドへ移籍する。
そこで、名曲「Move Over」や名カヴァー「Me and Bobby Mcgee」のヒットを放ち、初の女性ロックヴォーカリストとしての成功を不動のものにする。
しかし、プライヴェートでは深い孤独に苦しむヘロイン中毒者だった。
最も愛した男は世界を旅する放浪者だった。
そして、久しぶりに手を出したヘロインが命取りになった。
享年27歳の夭折だった。
家族に宛てた手紙に「世界征服を期待しないで」とあったが
少なくとも、女性ロックヴォーカルでは世界を征服した。