宝石
古代エジプトの墓には太陽神のあらわれだったペリドットの宝飾物がたくさん納められ、旧約聖書には紀元前3世紀前から宝石が使われた不思議な胴着や、宝石に刻まれたと言われる十戒」、紀元前4世紀には当時唯一ダイヤの産出国であったインドでは、商人達がヨーロッパまでダイヤを売りに行っていたという古代サンスクリット語の論文が残されています。 美しいから。単にそれだけなのでしょうか? ダイヤモンド等の研磨技術が見つかったのは、15世紀から。ですから宝石といえど、それまでは綺麗な姿に磨くことが出来ず、単なる灰色の小石にすぎないのです。磨かれねば、輝きの無い、特に役に立つはずもない原石。それなのに、アレキサンダー大王のお話にも、千一夜物語(アラビアン・ナイト)にも登場し、時代の権力者や多くの王が魅了され、常に追い求められたのでした。