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ニャンコと綴る行政書士の日常

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2005/03/03
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カテゴリ:法律事務所事件簿
昨年まで勤めていた法律事務所での話です。

その先生は弁護士として30年間、民事事件(主に家事事件)に携わっている、ベテラン弁護士で、仕事の面では、私の職業人生上、最高の勉強をさせていただきました。

昨年の夏ごろ、ある30代男性が相談に見えました。おととしにも一度、奥さんの不貞(不倫)のことで相談に来たことのある人で、二度目の相談です。

私はその相談に立ち合わせてもらうことはありえませんでしたが、先生の相談メモ(カルテとも呼んでいた)や、相談者が持ってきた資料は自由に目にすることができます。

後日正式な依頼人となったその男性の相談とは、「4歳の長女は自分の子供に間違いないが、昨年生まれた長男は、たぶん自分の子供ではない!」というものでした。

奥さんの不貞を知ったのは、2年ほど前。相手は妻子ある男性なのですが、奥さんは夫が夜勤の日に、その男性を自宅に連れ込んでいたのです。

不審に思っていた依頼人の男性は、夜中に家に戻ってその男性を見つけ、その場で不貞を認めさせ、何度か交渉の末に数百万円の慰謝料を払わせることで決着しました。

そこまでは弁護士抜きで進めたそうですが、生まれてきた子が自分の子供ではないのではという疑問が次第に大きくなり、今回の依頼となったのでした。しかもその依頼人は、民間の簡易なDNA鑑定で、自分とその子が親子である可能性は「0%」という証明書まで持っていたのです。

ところがその子が生まれたのは約1年半前。それで先生は頭を抱えてしまいました。それは民法777条に「嫡出否認の訴は、夫が子の出生を知った時から1年以内にこれを提起しなければならない」という規定があるからです。

さすがに長年家事事件を扱ってきた先生も嫡出否認は珍しいケースのようで、六法やさまざまな資料をめくっては、対策を講じていました。

しかし結局一か八か、嫡出否認の申立(調停)を起こすことを決め、私は東京家裁に申立てに向かいました。昨年の初秋のことです。





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Last updated  2006/03/22 10:17:27 AM
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19のままさ@行政書士さくら

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