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ニャンコと綴る行政書士の日常

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2005/05/13
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カテゴリ:法律事務所事件簿
女子大生を中心に、若い女性の間で、専業主婦を夢見る人が増えているそうです。

理由は人それぞれでしょうが「キャリアウーマンは趣味の世界が持てず、本当に豊かな生活は送れなさそうだから」という言葉に、ある程度集約されているような気がしました。

バリバリ働いて結果的に「負け犬」になるよりも、高級住宅地に住み、昼はレストランでランチを楽しみ、フラワーアレンジメントなどの趣味を楽しむような、セレブな主婦生活に憧れるようです。


その新聞記事を読んで、法律事務所での法律相談事例を思い出しました。

依頼人:専業主婦で子供ふたり、夫:医者

どちらかと言えば、夫の浮気などが原因で、妻が離婚したいと訴える原告側に立つケースが多かったですが、このケースは、夫が離婚を希望しているのに、妻は絶対に離婚したくない、いわば被告側でした。

出会いは、医者が集まる、お見合いパーティー。そのパーティーの帰りにはホテルへ。その後結婚にいたりました。

子供ふたりに恵まれたのはいいけれど、いつしか関係はぎくしゃくし、夫から離婚を切り出されました。

この場合、たいていは夫側に別の女性がいるのですが、そういうことは一切隠し通そうとします。そして妻に対し「家事はしない」「家は散らかり放題」「子供に対して虐待する」などなどを離婚理由に挙げ、離婚を迫ってきます。

実はほぼ同じようなケース、私の知っている案件だけで、4件ありました。

結果としては、

1人目・・最初は妻は「夫をまだ愛しているから」と離婚を断固拒否する姿勢でしたが、さすがにありもしないことを言って妻だけを責める夫の人間性に嫌気がさし、離婚を同意。

2人目・・夫は離婚を迫る上に、妻が結婚中に立て替えてあげた700万円は贈与だと言い張って返さないというので、妻は、離婚はしたくないが、そのお金だけは返せという反訴を起こし、係争中。

3人目・・度重なる夫の離婚請求訴訟に対し、最初の訴訟は、夫敗訴確定。妻は何の落ち度もないからと半ば悠然と構えていたら、次の訴訟で、地裁は夫敗訴としたものの、高裁で逆転判決(ずっと別居しており、破綻主義をとったため)。なんと最高裁で、離婚確定。妻はあくまでも離婚拒否の立場だったため、離婚給付(慰謝料など)一切なし。

4人目・・最初のパーティーの帰りに関係を持ち、すぐ妊娠してしまったための結婚だったので、最初から夫にほとんど甲斐性はなく、それでも妻は頑張ったが、弁護士が離婚を説得。


どの事例もそうですが、弁護士は、どちらかと言えば、離婚を説得する立場でした。「そんな夫とずっと一緒にいて幸せ? 向こうが離婚をしたがっている今なら、たくさんお金がとれるから、離婚に同意しなさい」と。

でもなかなか妻が同意しなかったのは、せっかく手に入れた「医者の奥様」というステータスに、しがみついていたかったのではないか、と思いました。


私も約9年、専業主婦していましたし、専業主婦願望には、何も異論はありません。物騒な時代なので、子育てに専念したいという女性が増えているとしたら、むしろ歓迎という風潮もあるかもしれません。

でも新聞でも警鐘を鳴らしていましたが、安易な選択をすると、その後の現実は決して甘くはないことを、頭の片隅にでも、わかっておいていただけたらと思います。


最後にひとこと。上の事例はすべて男性が悪者みたいですが、決してそれが言いたいのではなく、どっちもどっちなのです。

先生が「あんな奥さんなら夫が離婚したがる気持ちもわかるね」と言ったことも、たくさんありました。







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Last updated  2005/05/13 12:26:34 PM
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19のままさ@行政書士さくら

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