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2010年05月10日
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『いぶりがっこ』とは秋田特産の”こうこ”です。平たく言えば
「たくあん」なのですが、”いぶりがっこ”を捉えて、沢庵とか
お新香などと呼ぶのは、素人を通り過ぎて日本人の風上におけぬ
ところでしょう。

その「おこうこ」のなかの「こうこ」に出合いました。

いぶりがっこ

なんでも、ご当地のドライブインの軒先で出店を出していた農家
のおばあちゃんから買ったとかで、「わしが作ったから、添加物
とか保存料とか、余計なものは入っとらん」という、正真正銘の
真正直な「おこうこ」です。

漬物とはいえ、糠床から取り出してしまうと、どんどん風味が落
ちてしまうので、ちょっと勿体無い気もしますが、さっそく頂き
ます。

切った”がっこ”の匂いを嗅ぐと、甘く香ばしく豊かな香りが鼻
腔の奥に入ってきます。香ばしさとは燻す木材の匂いで、桜とか
樫のような広葉樹の匂いがしてもう森林浴をしているように遠く
へ飛んでいってしまう感覚に襲われ、甘さとは干した大根だけが
もつ切干大根の香り、豊かさとは何故か白く粉を吹いた干し柿と
同じ香りがしました。

ひと口食してみると、とても「こうこ」の一言では表せないよう
な複雑な味が広がって、こちらにいて何の努力もせず、秋田のお
ばあちゃんが丹精込めてこさえた「時間の長さ」をいただいてい
る気がしました。

秋田へ出掛ければ、それこそ軒先ではなくその奥で綺麗にパッケー
ジングされた観光用のいぶりがっこを手に入れることはできます。

しかし、観光用に量産されるいぶりがっこは専用の工場で製造さ
れる工業製品で、農家のおばちゃんがこさえるものとは似て非な
るもの。こういうものこそ、ご当地が誇る宝物のような本物です。

「もう歳だから来年は分からねえな」と仰ったそうですが、どうか
お元気で宝物を伝えてもらいたいと切に願います。


感謝!






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Last updated  2013年05月27日 14時25分06秒
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