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2006年10月31日
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カテゴリ:読書な気分
中丸美絵さんの「嬉遊曲、鳴りやまず」新潮文庫を読んでいます。
日本の西洋音楽黎明期に、セロ弾き(チェリスト)から、指揮者へ転身し、今日の日本の音楽界の基礎を作った人の物語です。

昔、TVで小澤征爾の「ボクの音楽武者修行」を演ったことがある。小澤役は、野村義男。その中のシーンで、場所は確か桐朋学園、ほんの30秒だけモノクロで、ベーヤンの6番シンフォニー「田園」が演奏されるカットが流れた。
指揮は、今日の指揮のように派手な動きで華麗なタクトではなかったが、正確に曲の表情を導き出すかのような豊かな動きだった。
指揮者の固い表情は、楽員たちがつむぎだす調べを満足とも、不満足とも計り知れない鋭い眼光で睥睨する。まっすぐに伸びた背筋までが頑固な性格を表していた。指揮者斉藤秀雄である。

タクトを振る前は、チェリストであった斉藤秀雄は、自己には厳しく、まるで「セロ弾きのゴーシュ」のごとく自らの技術を追い求めた。同時代を生きた宮沢賢治は、西洋音楽に傾倒し、自らもギコギコと下手なチェロを弾き、「ゴーシュ」は推敲に推敲を重ね、書き終え没したが、モデルは当時あこがれた斉藤秀雄であったろうと言う声もある。
優れた指導者でもあった斉藤はまた、後年、子供のための音楽教室を企画し、多くの若者を指導した。
彼の下で学んだ小澤征爾、秋山和慶は世界各地の斉藤門下生を集め、「サイトウ・キネン・オーケストラ」を編成した。過去に録画したビデオを見直してみると、一人一人が、世界中でソリストとして認定された、世界最高編成と呼んでもいいオーケストラだろうと思われる。

近衛秀麿、別宮貞雄、山田耕筰、渡辺暁雄、田中路子、遠山一行、柴田南雄、井口基成、吉田秀和・・・・同時代に交流のあった、錚々たる顔ぶれとの日々、読み進みながら、日本音楽界の歴史を学んでいます。
著者の中丸美絵さんは、いたずらに美化せず、むしろ抑えた表現で、等身大の人間臭い斉藤像を求め、世界中に取材したそうです。
読み返し、読み返ししているので一両日、この本にとらわれそうです。





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最終更新日  2006年10月31日 22時45分52秒
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