≪はぎうだちづこ≫の夢～公式ブログ

絵本作家の武田美穂さんの講演があると広報で知り、ワクワクしながら
その日を待った。

私は、美穂さんの絵本の大ファンだ。🎵

『あしたえんそく』でデビューして、次々と作品を発表しているのだが、
中でも私が好きなのは、『あしたえんそく』と『すみっこのおばけ』 ！

勿論、『となりのせきのますだくん』を始めとするますだくんシリーズも
面 白くて随分読んだ！

私は朗読を仕事にしているので、本屋さんと図書館の絵本コーナーには
よく出掛ける。

本屋で、初めて『あしたえんそく』を手にした時、“これ……絵本？……”
どう見てもマンガで、読みながらクスクスと笑った。

買って帰ってから、又読んで、今度はゲラゲラ笑って、ほんわかとした
気分になった。

それから新しい絵本が出ると何冊か購入し、後は図書館で読んだ。

彼女の絵本は、読んで聞かせるタイプではない。
自分が読んで楽しむ絵本だ。

みんなが、一度は経験したことがあるような身近なテーマが多く、決して
大げさな内容ではない。

”ああ、私もこんなことあったなあ……“というような、大人が読んでも面白く、
また、懐かしくなるようなお話なのだが、読んだ後には、「ふむ、ふむ……」と、
最後には頷いてしまうから不思議だ。

乙武洋匡さんの『五体不満足』の挿絵も彼女の作品だ。

武田美穂さんという作家に興味が湧いて、ネットでいろいろ調べてみた。

すると、「えーーーーーーーーーッ！なんですってえ！」と思わず声を上げる
内容に行き当たった。

「もしかしたら、あの美穂ちゃん……？」声が震えてしまった。

彼女のお母様は、岸 旗江さんという女優さん！

私の両親の友人で、私が女優になるきっかけを作ってくださり、且つ、東京に
出て来るまでのお膳立てをしてくださった私の恩人の女優さんだったのだ。

何度も世田谷のお宅に遊びに行った。

初めてお邪魔した時、美穂ちゃんは幼稚園だった。

いつも一心不乱に絵を描いていた。私にも何枚か絵を描いてくれた。今でも
その絵を持っている。その美穂ちゃんだったのだ。何という偶然！

私も、文学座の女優になり、仕事も忙しくなったり、結婚したり、出産したり、
事故で車イスになったりで、岸 旗江さんとは折々に電話で話したりしてはいたが、
お邪魔する事も段々なくなっていた。

だから、私は美穂ちゃんの成人した姿を見たことがなかったし、絵本作家に
なったことも知らなかった。

縁とは、つくずく不思議なものだと思った。

その美穂ちゃんと会えるのだ。

何しろ50年ぶりの再会なのだから、私にとってはただごとではない！

勿論、美穂ちゃんは覚えていないと思う。
もう忘れてしまっていても無理はない程、昔々のことなのだから……。

会場の大和市立図書館で美穂ちゃんの顔を見てビックリした！
何とお母様の岸 旗江さんそっくりなのだ。涙が出た。

終わってから、絵本持参の人へのサイン会があると聞いていたので、私も
持っていった絵本、勿論、『あしたえんそく』を開いた。

美穂ちゃんは覚えていてくれた。

旗江さんに感謝！♥