ホークスを買収したソフトバンク孫社長、出発点はリンゴ箱での演説
孫社長の起業当時から現在までの見事な要約された記事が西日本新聞にあったので引用します。『ソフトバンクの孫正義社長は一九八〇年、米国留学から帰国し、福岡市・雑餉隈で最初の会社を興して以来、怒涛(どとう)の勢いでデジタル情報産業界の「雄」に駆け上がった。その経営手法は(1)すぐ行動に移す(2)各分野のナンバーワンとパートナーを組む(3)トップと直接交渉し一気に流れをつくる(4)大胆な投資を先行する―など、従来の日本型経営とは一線を画している。 「志高く―孫正義伝」(井上篤夫著、実業之日本社)によると、孫氏がビジネスを始めたのは米カリフォルニア大学バークレー校在学中。友人宅を担保に資金を調達してゲームセンターを買収。ゲーム機ごとの利用調査と合理化により一カ月で売り上げを三倍にした。孫氏は「音声付き電子翻訳機」も発案。同校教授らと開発し、シャープ社幹部との直接交渉で売り込みにも成功した。 日本での事業は成功と失敗を繰り返しながら、成長していったが、転機は九六年一月のヤフー・ジャパン設立。これで、インターネットビジネス戦略の基礎ができた。 ヤフー(米国)との提携を狙っていた日本企業は何社もあった。だが、ヤフー創業者ジェリー・ヤンは、第三者割当増資に応じていきなり百億円を出資した上、提携事業もすぐ立ち上げるというソフトバンクのスピード感に信頼を寄せた。 今年十一月の中間決算発表。ブロードバンド(高速大容量)通信事業の好転、日本テレコムの買収などで勢いづく孫氏は「投資先行型のビジネスモデルが確立できた」と自信をみせた。 雑餉隈の会社でリンゴ箱の上に立ち「いずれ売り上げは豆腐のように一丁(兆)、二丁と数えたい」と演説していた夢に近づきつつある。』ダイナミックな孫社長の半生を、ダイナミックに描いて大変分かりやすく、一気に読ませる記事だと思いました。