基礎編
らんちうの求め方1. らんちうの求め方 (1) らんちうを手に入れる方法としては、金魚屋さん、観賞魚店などで 購入す方法と、らんちう専門の養魚場や愛好家が飼育しているもの の中から分けてもらう方法、それと最近ではネットオークションで購入 する方法などが考えられます。初心者の方がらんちうを求める場合 には、信用のある店を探しそこから購入するのも良い方法ですが、 近くにあるらんちう愛好会に出向き、そこで開催する研究会や交換会 などで譲り受けるのが最も良い方法だと思います。会の世話人の方に 話をすれば、飼育に関する助言もしてくれると思いますので安心です。 (2) 初心者の方が最近手軽にらんちうを入手できる1つ方法として、 ネットオークションを上げることが出来ると思います。街の店で購入 するのに比べ、出品店の数、出品魚の数が圧倒的に多いので沢山の 中から選ぶことが出来ます。しかし、購入する場合の判断材料となる のは画像に限られます。らんちうを選ぶときには生き物ですので、その 姿形だけではなく、成育状態、健康状態などにも注意して入手すること が大切なのですが、画像のみでは読み取り難いものです。それと何と いってもらんちうの命は泳ぎです。静止画ではこの泳ぎは分かりません。 したがって、近くに愛好会などがある場合にはそちらを通して入手 されるのが安心な方法だと思います。しかしながら、このネットオーク ションは近くにらんちうを扱う良い店がなかつたり、適当な愛好会など がない地方の方々が利用される場合や、ある程度経験を積んだ方が 種魚として気に入った魚を求められるような場合には機動的で便利な 方法だと思っています。 (3) 初心者が最初にどれくらいの魚齢のらんちうを求めたら楽しく飼育 できるかについて述べてみます。らんちうを求められる時期にもより ますが7月頃から11月頃の期間であれば、今年生まれた当歳魚を 求め飼育してみるのが楽しいと思います。当歳魚とはいえ頭の肉瘤が 既に発達してきていますし、らんちうらしい泳ぎも充分楽しむことが出来 ます。又、当歳魚はこの後まだまだ成長していきますので、どのように 変化成長していくのかが実感できると思います。2歳魚、親魚のゆったり した泳ぎを楽しみたいのであれば11月頃に入手されると良いと思います。 しかし、これらの魚はその後の大きな成長や変化をあまり期待できません。 初心者の方が是非チャレンジしていただきたいのが、小指くらいからもう 少し大きくなった色変わり前の黒仔と呼ばれる今年生まれたばかりの仔 の飼育です。5~6月頃に愛好家などから分けてもらって飼育すると秋 までに色変わりを終えた一人前のらんちうに成長してくれます。この飼育 は非常に楽しいものですし、らんちうの驚くような変化と成長を楽しむこと が出来ます。この黒仔を飼育する場合には、数を多めに入手し成長して いくに従い選別し数を減らしていかないと順調に成長してくれませんので、 これを考えた飼育池、飼育方法が必要です。2. 求めたらんちうの扱い方 (1) 求めたらんちうを運搬して持ち帰る際に、気をつけたいことはしっかり とした二重になったビニールなどに入れ酸素を充分に入れておくことです。 近距離であっても小さなビニール袋ではらんちうは直ぐに酸欠状態となり 鼻上げをしてしまいます。それと輸送の際は、極端な水温変化が起きない ように直射日光やエアコンに直接当たらないようにすることが肝心です。 又、一袋にあまり沢山の数を入れないことも大切です。それとできれば、 出所の違うらんちうは別の袋に入れて持ち帰えると、その後、安心して 飼育が開始できます。いきなり出所の違うらんちうを一緒にして持ち帰る と病気に罹ってしまうことも考えられるからです。 (2) 持ち帰り後の扱いですが、持ち帰った直後に準備してあった池に魚を 放すのではなく、ビニール袋のまま一旦池に浸けて水温が同じになって から魚を放すようにします。あまり水温に差があるとらんちうが刺激を受け 弱ってしまうことがあるからです。 (完)