カテゴリ:侘助
今日は朝早くから、病院に行きました。。。そのくらい、侘助の調子は良くありませんでした。 8:30から待って、リーダー先生に診て頂いたのは10:50、診察室に入ると、既にネブライザが用意されていました。 が、泣きそうなわたしと侘助の様子を見て、リーダー先生はすぐさま触診をしました。 侘助の胸を押し、『。。。心臓が。。。』と小さくつぶやいて、慌てて侘助をエコー検査に連れて行きました。 すぐに侘助は戻ってきました。。。かなりグッタリしていました。 『(調子が悪いから)もう一瞬で撮ったんだけど、すぐ動悸があがっちゃって。。。(エコー写真を見せて)ここが心臓で、こっちが横隔膜ね。 その間にある黒い影。。。これが胸水。。。おそらく、心臓か、心臓に届くまでの血管に先天的な異常があって、うまく血液を肺に送れなくて、この子、かなり胸に水が溜まっています。 まず、酸素室に入れて、そうだな。。。3日間、入院させてください。 で、昨日の注射でも少し入れたんですけど、少し血圧を下げるお薬、これを増やして、様子を見ます。』 あの。。。その、胸水は、抜けるんですか? 『う−ん、薬の効き次第だね。。。まず、心臓の動きを安定させて、それから利尿剤のお薬で出していくことは出来ると思う。』 注射で抜くことは。。。 『あー、出来ない。この子の今の状態だと、それは負担が大きすぎるから。』 前に。。。診て頂いていた子も、先天的な心臓の病気の子がいたんですけど、その子の場合は肺に水が溜まって、そのお水が鼻から溢れて溺れたような状態になってしまって、T先生に助けて頂いたんですけど、この子の場合は腹水でもなく、肺でもなく、胸なんですか? 『あー、あの子の場合は、心臓から肺へ送るポンプの機能が弱くなって、肺に水が溜まったんだけど、この子の場合は、心臓でも右側、もしくはその直前の血管に異常があるから、肺ではなく、胸にお水が溜まってしまうんです。 前回のエコーでも異常が無かったように、心臓自体はきちんと収縮しているんだけど、循環できない血液がうっ血して、血管から漿水(しょうすい)が染みだして、胸に溜まっている状況だと思われます。 エコーも、そんなにじっくり見ることが出来なかったけど。。。かなり胸水が溜まってしまっていて、胸の水の中で心臓と肺がチャポンチャポンしているっていう感じだから。。。呼吸はかなり苦しいだろうと思います。 酸素室で様子を見て、落ち着いてみたら、もう1回(エコーを)見てみようと思っています。』 あの。。。昨日から、この子、あまり食べていないんですけど、あとからお見舞いでごはんを持ってきても良いですか? 『いいですよ。。。ただ、これだけ苦しいと、食べてくれるかどうか、ちょっと分からないけども。。。』 そうですね。。。あの、前の子のように、お薬といっしょに、エネルギーっていうんですかね?電解質?そういう栄養を体に入れてもらうことは出来ないんですか? 『うーん。。。今の段階では、エネルギーを入れることで、またこの子の心臓に負担をかけてしまうんですよ。だから、今はまだ入れられないです。』 そうですか。。。分かりました。 『これで、ようやく本当に治すべきところ、治療方法が見えてきたから。。。 今までの、気管支炎に対するお薬や、ネブライザで、ちょっとだけ呼吸状態を改善できていたのは、たまたま呼吸をラクにする薬が作用していただけで。。。 でも、それも結局、バックグラウンドにある心疾患、これを抜本的に対処するお薬では無かったから、だんだんと今までのネブライザも効かなくなってきたんだよね。 ただ、前回のエコーでもX線でも、心臓・肺には異常が無かったから。。。どうしても気道系の治療から優先してしまった。 この子たちの個体は特に、成長するにつれて、心臓に持って生まれた先天的な異常が現れてくることが多いから。。。この子も、今こうなってしまったというのは、心臓に何かしらの異常を持っていた。。。結果論だけど、そうなってしまいます。』 そうですか。。。 『今日は、同意書と内金をいただいて、お預かりさせていただきます。。。何かあれば緊急連絡しますので、受付で連絡先を教えておいてください。』 はい、分かりました。。。では、入院宜しくお願いします。 病院を泣きながら出たのが11:20、すぐに家に帰って、相棒さんに近くのホームセンター(バンビが居たところ)に連れて行ってもらいました。 まさか入院になるとは思っていなかったので。。。 侘助の好きな「さくさくトーフ」「ハムスターのまんまスペシャル」が無くなってしまったので、急いで買いに走りました。 差し入れのごはんは、梨(幸水)と、茹でキャベツと、ペレットと、ハム用粉ミルクをお皿に入れて、あとは購入したモノを追加して、侘助のいる病院に戻ろうと思っていました。 13:58。。。I病院から、着信がありました。。。リーダー先生からでした。 『侘助くんね。。。あれから酸素室に入れたらね、少し元気になって、チョコチョコ動いていたんだけどね。。。急に容体が急変して、バタンと倒れてね。 すぐに緊急処置をしたんですけど。。。もう、心臓が動いてくれないんです。。。心不全です。。。』 それは、侘助の最後を知らせる電話でした。 すぐに病院に戻り、霊安室で、小さな侘助の亡骸の横で、リーダー先生の説明を聞きました。 相棒さんが付いてきてくれたので、聞きたかったことや最後の様子は相棒さんが聞いてくれました。 箇条書きにすると、以下の通りです。 ○酸素室に入れたことで少し動けるようになったことで、かえって心臓に負担をかけてしまい、心不全を引き起こす原因になってしまった。 ○侘助は心臓の右側(右心系)に異常があって、胸に漿水(しょうすい)が溜まった。ハムスターに多い拡張型心筋症は、通常、心臓の左側から漿水(しょうすい)が溜まって肺水腫になる(←こもものケース)。 ○ハムスターは先天的な心疾患を持っている個体が多いのが事実だが、特に侘助はレアケースで、おそらく成長過程で、本来なら別の血管が成長して心臓へのパイプとなる太い血管になるはずが、子供の時に使う細い血管(使わなくなる血管)が残ってしまって、呼吸不全・心不全を引き起こした可能性が高い。 ○侘助はまだ心臓が小さく、エコー検査で見る限りは心臓の収縮に異常は無いと判断した為、結果的に呼吸不全の原因を特定するのが遅くなった。 ○酸素室で回復してきたので、これから侘助の難しい箇所にある心疾患治療に挑戦していこうと思っていたが、それが叶わず残念。 ○気管支炎(風邪)が引き金になったかどうかと言えば、気管支炎になれば当然、呼吸が苦しくなって、呼吸器系や心臓に負荷がかかるので、本来持っていた先天的な心臓の異常が表面化してきたという説は成り立つ。 ○他の子に比べて体が小さかった(生後5ヶ月で、マックス87g)理由は、先天的に心臓が弱かった為、うまく成長できなかった可能性は高い。 今日で、侘助の闘病は終わりました。。。同時に、わずか5ヶ月足らずの一生も終わってしまいました。 家に来て、3ヶ月。。。こんなに早く、お別れするなんて。。。悲しいです。 涙が、こんなにも出るのかというくらい、溢れます。 最後に、侘助を応援してくださった皆さま、アドバイスをくださった皆さま、本当にありがとうございました。 助けてあげられませんでした。。。もう、元気でやんちゃな侘助には、会えません。。。申し訳ございません。 今夜は、ゆっくり、侘助を見送らせてください。
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