カテゴリ:オランダあれこれ
河南省の安陽で、古代の遺跡を発掘したとき、 三千五百年前の建物の土台や墳墓の跡がいくつも発掘された。 家屋の土台は亜の字の形に四角く地表を掘り下げてあり、 お墓もまた亜の字の形に地下深く掘り下げてある。 この亜型の土台の上に家を建てた。 さて亜型の土台は、その上に建物をのせて重さにたえる下積みの部分である。 表面には顔を出さぬ「縁の下の力もち」だ。 そこで第一流の聖人孔子を「至聖」と称するに対して、 その下に控えている第二流の聖者孟子をば「亜聖」と呼ぶ。 おも立って顔をきかす一派を「主流」といい、 その下に控えて目立たぬ連中を「亜流」という。 亜とは下に控え、次に位置するとの意味を含むようになる。 亜は下積みに押しひしがれて凹んだ土台である。 それを人間の心理になぞらえたのが悪というコトバである。 重苦しい圧力に押さえられて上に出られぬイヤな感じ─それを悪という。 人に胸につかえる感じを起こさせるのが、悪業であり悪人の所作なのである。 悪(アク)とは、悪(オ・むかつく)を引き出すような状態である。 『言葉の系譜』(藤堂明保・新潮社)より引用。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー さて、、夫の知り合いの中に、メルヴィン・マヌーフという人がいます。 このメルヴィン、、手に負えないヤンチャ者でした。 それはそれは、、札付きの悪(ワル)でした。 彼は、世の中に対していつも怒っていました。 そしてイライラしていたのです。 ですから、ちょっとでも気に入らない事があると喧嘩です、、 朝から晩まで、喧嘩で、誰彼構わずに攻撃的でした。 警察の厄介になる事は日常茶飯事で、 刑務所から出所しても、足首に電波発信機を取り付けられ、 警察に居場所を監視されていたこともありました。 彼はこう言っていました。 「オレは世の中が憎かった、、 いっそ悪人で生きて、好き勝手な事をして、 面白おかしく、生きてやる」と。 そんな時に、ジム経営者のマイクさんと出会うのでした。 マイクさんは、メルヴィンに、 「今度喧嘩したら、二年は刑務所だよ、また刑務所で二年過ごすくらいなら、 このジムを刑務所だと思って二年、オレの言うとおりにやってみないか。 おまえは必ず格闘技の選手として成功するから!」と、言ったのです。 それから3年。 今、メルヴィン・マヌーフは、オランダ・イギリス・日本でも勝ち続け、 家族思いの優しい人になってきたのです、、、 つまらない喧嘩をすることもなくなってきました。 左・バダ、右・メルヴィン。 マイクさんに聞きました。 バダ・ハリ(現、K-1・ヘビー級チャンピョン)やメルヴィン等の ジム生達とどんな話をするのですか、と。 マイクさんは、答えてくれました。 「何でも話すさ、一日中話すことだってあるさ、でも、いつも言うんだよ、 『 きっと今以上になれる! 必ず強くなれる! もう一段ステップアップ出来るんだ!! オレはいつでもお前のすぐ側にいるからな!』ってね。 激励して、激励して、そして激励するんだよ。」と。 メルヴィンは、本年、日本の大晦日に行われる【K-1・ダイナマイト】に出場します。 かつての攻撃的な性格は、今ではリング上に向けられているようです、、、 そう言えば、、 日本の中世の能狂言に出て来る悪太郎。 「悪」という字は、今日で は「悪い」という意味に使われますが、 日本古来は「強い」という意味であり、 従って悪太郎とは、強い男でしたね、、、 華しゃん、、、アタイは、、また植木鉢を、、ひっくり返ちまちた、、、悪い子でふ、、 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.12.04 09:03:31
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