イブイブ・バパバパッ
再来週ダンナがジャカルタ出張なので、インドネシア本を読んでみました。 インドネシア駐在3000日改訂版 著者は、電気部品工場を新しく立ち上げるためインドネシアにやってきた日本人駐在員。※工場は、首都ジャカルタ郊外の スンダ地方、カラワンにあります。 1993年から9年程の話なので、かなり状況が変わっているとは思いますが、読み物としても面白かったです。 ちょっとだけ紹介しますね。 今日のタイトル、「Ibu-ibu,Bapak-bapak」は ibu("母"の意味) bapak("父"の意味)「Ladies and Gentlemen!」のインドネシア語表現だそう。 英語の正装に比べて平服な感じがしますね。 腰くだけな感じなのが、謝るときの言葉。 何種類かあるうちの1つ、マーフ(maaf 許し)の発音は「マ、(ここでちょっと休んで)アフ」で、直前まで腹を立てていても怒る気になれなかったそう。 点呼の返事も面白い。 日本みたいに「ハイッ!」と手をあげるのではなくて「ya("ハイ"の意味)」と右手の人さし指を立てるそうです。「一応私はここにいますけど・・・」みたいに。 バナナ絡みのエピソードも好きです。 仕事上文房具のような部品が緊急で必要になったとき、ホームセンターのような便利なお店は近辺になくてうろたえていると、従業員の一人が裏庭のバナナの茎を取ってきてナイフで器用に部品を作ってしまったとか。 恒久的に使用できるものではなかったそうですが、その場をしのぐには充分で、物がなければないなりにその地にあったスタイルがあることを思い知らされたそうです。 それ以降必要なものがなくてもすぐ買い出しの前に行かず、まずは屋外へ出て自分たちで作れるものはないか探すようになったんですって。 駐在中和やかな日々ばかりではなく、車で強盗にあったり、 「ジャカルタ暴動」で海外危険情報 危険度4「家族等退避勧告」が出て、一時脱出することもあったようですが、苦難の中で従業員や仲間たちが危険をかえりみず助けてくれたエピソードには、私の中の親インドネシア感情が劇的に上昇しました。 本書の売りは駐在記だけではなくてインドネシア語のことわざ集。 「溺れる者は藁をも掴む」 ↓ "Sebagai kera dapat canggung."(スバガイ クラ ダバッ チャングン)「猿がチャングン(木の幹)を掴む」 本文の下に同義の日本のことわざと合わせて記載されているのですが、日本と同じ意味や使い方をしているものがたくさんあって興味深いです。 出張に役立ちそうなものはなかったのですが、まぁ行く前にいい印象は残ったかなーといった感じです。 現在新興国で奮闘している海外駐在員は、良くも悪くも本が書けるくらいエピソード満載なんでしょうね~ 他の国のも読んでみたいです。