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部落問題と鳥インフルエンザ

浅田農産の事件も風化しつつある。社長が逮捕され、事実上廃業に追い込まれた会社。自業自得の声も多い。

 だが、ある話を小耳にしてから僕は一連のこの事件に釈然としない考えを抱くようになった。
 日本には同和問題という差別問題があるが、浅田農産の社長一族が部落民であるという噂を耳にしたのだ。真偽は確かではない。だから今から述べる事はあくまで仮定の話ではある。と同時に浅田農産の方々を必要以上に貶めてしまうかもしれない。事実無根かもしれない。だが、僕はこの事を事実だと仮定した場合、真に責任を問われるのは日本国民そのものではないかと思う。それを浅田農産やその社長一族だけの責任に転嫁してしまって、本質的な部分に蓋をし、陰湿な差別・差別感を容認することは許されないと思うのだ。だからあえてここで思うところを書く。

一言で言えば、部落に対する抑圧が浅田農産の対応を遅らせたということ。浅田農産は鳥インフルエンザ発生の発覚を恐れたのでは無く、発覚によって部落としての浅田農産への攻撃が出て来るのを恐れたのではないだろうか。例え、きちんと浅田農産が対応していたとしても、部落民であることが浅田農産を追い詰めたと思う。それは非常に陰湿だ。それが頭を過ぎったから迅速な対応が出来なかったのだとおもう。鳥インフルエンザが出たというだけで、信用は落ち、部落民という穴が立ち直れないほどの傷をつける。そもそも、部落は在日とは違って差別するために存在するのだから、少しでも落ち度があれば、それを利用して徹底的に追い落とすのは造作もない事だ。鳥インフルエンザほど浅田農産を追い貶める恰好の材料は無い。なにせ、「あそこは部落だ」なんて言わなくても追い詰める材料があるのだから。

怒り心頭だ。しかもマスコミがこぞって浅田農産を追い落とそうとする。鳥インフルエンザの対応の遅れは浅田農産の責任だとしても、そういう思考をさせた日本社会はなんら罪に問われない。

いかがわしい限りだ。だから浅田農産の社長には頑張って欲しい。無罪を勝ち取れという意味では無く、余計な後ろめたさなしにきちんと事件の責任を取ってほしいという意味で。



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