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カテゴリ:読書
やっと読み終わりました《主角》下巻・
今回のしおりは楊洋がCMをしていたコルゲート(歯磨き粉)の箱で自作よ! けっこう調子が良かったので当分はこれを読書時のしおりにしようと思いました。 ところで、いきなり話は変わりますが、私、中国語は発音以外はほぼ独学で、 初心者用の文法書を苦労して探すところから始めて、どうにかこうにか勉強を 進めていって、中検準1級に当たった時にかなり苦労したんですね。 1990年代末から受け始めて、2007年くらいにや~っと合格したのかな? 準1級(昔は2級といいました)はトータルで30回近く受験していて、 うち6~7回合格しています。(合格した後も中国語のレベル確認のため受けていた。) 準1級の試験勉強は主に過去問です。 試験前に過去問をやっていて見慣れない言い回しに出会った時、いつも 「こんなひねった言葉普通使わないよね?ほんっと重箱の隅をつついてる問題! こんな勉強意味があるの?」と(心の中で)悪態をついていたのです。 しかし、今回読んだ《主角》や巴金の一連の作品を読んでいると 「あ、これ準1級の長文問題に出てきた言葉だ。」などと思い出す言葉が たくさんあるんですよね。 私、準1級の過去問をいやというほど(ほんとにいやというほど)やっているので、 準1級の昔の問題をもはや覚えちゃってるんです。 というわけで、何が言いたいかというと中検準1級に出題される問題はとくに高レベルの 語彙というわけではなく、普通に中文の小説を読むうえで必要な一般的な言葉たち なんじゃないのか?ということです。あくまでも個人的感想ですけど。 というわけで本題。《主角》の下巻。 下巻の読み始めは、 「主人公の憶秦娥に言い寄る劉紅兵は最後まで憶秦娥と添い遂げるのかな? 劉紅兵はちょっとチャラい雰囲気があるからやっぱり別れちゃうのかな?」 というようなゴシップ好きのおばさんのような気持だったのですが、劉紅兵、 まさかああいう末路を辿るとは…(;´д`) 小説は秦腔という伝統劇に打ち込む主人公を中心に描かれています。 また、文革後の中国の時代の流れが反映されています。 主人公の憶秦娥は生まれ持った才能とそれに加えたゆまぬ努力のおかげで 十代半ばでデビューし大スターとなりますが、女優として成功した以外、 私生活方面はあまりうまくいってなかったみたい。 また、デビューして以来、憶秦娥は常に主役として劇団を支えてきましたが 50歳を過ぎ、次世代の女の子に主役を譲る時が近づいて… というようなお話です。 あまりくわしく描くとネタバレになるので、これくらいで。 面白かったので是非読んでいただきたいです。 読みながら憶秦娥の40年にわたる演劇人生を彼女と一緒に一気に駆け抜けました! 最後は気持ちが彼女と一体化していた私。ずぶずぶにのめり込みましたわ。 登場人物で注目したのはなんといっても楚嘉禾! 常に憶秦娥と主役を争う二番手ポジションにいるんですけど、万年主役の憶秦娥と 実力の差がありすぎて、彼女を妬んで隙あらば憶秦娥の足を引っ張ろうとしている。 小説の中で楚嘉禾は憶秦娥のことを 「たかが炊事場の火起こし女だったくせに」 「尻軽のクソ女のくせに」 みたいに胸糞悪くなるくらい貶めているんですよね。心の中でですけど。 最終的に楚嘉禾は改心して憶秦娥に「今までごめんなさい 泣。」とか謝罪したり するのだろうか?と思っていましたが、彼女は最後まで腐った根性のままの女性でした! 私、こういうヒール役大好きなんです。 こういういや~な役が存在してこそ物語が面白くなるってもんです!この役、重要! この小説がドラマ化されたら、楚嘉禾役は誰もやりたくないだろうなぁ。 とにかく性根の腐り方が極端すぎてもはやコメディ 笑。 もしドラマ化されたら私は絶対主役より楚嘉禾に注目すると思います。 それでもって、主役の憶秦娥はやっぱりディリラバちゃんかな? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.12.03 23:30:55
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