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カテゴリ:些末な日常
ありもしない奇跡的な可能性ですが、長期休暇が取れたらオレゴンボーテックス行きたいです。 奇跡は起こらないから奇跡なのよ……! === 「……ふむ。色々と事情がありそうだのぅ……深くは詮索せんが、の。 なぁに、そんな今にも泣き出しそうな顔せんでも大丈夫じゃよ。今はどうあれ過去に心が通じ合っておったんじゃろう? 蟠りもいつかは解ける物じゃて……ほっほっほっ!ちょっと説教臭かったかのぅ?」 「お、お見苦しい所を……お見せ……私……思い出してしまって……ひっく…………えぐ……申し訳ありません」 「ふむ……少し気になるんじゃが、どうしてフランちゃんは数ある武器の中で剣を選んだんじゃ? 確か、あやつが得意としているのは……」 「……真似……出来なかったのです。師が一番苦手な剣でしか……凡人の私には模倣出来なかったのです。 キエフ地方の遥か北……そこが師の出身地です。――こう言えば解りますか?」 「はて?あの辺に何かあったかの?」 「”チェルノブイリ行政特区”……その区域はそう呼ばれています。過去の不幸な事故によって独自の進化を遂げた亜人の住まう地区……。 師は、そこを代々治める地方領主リーガッセン家の家柄で、常人とはかけ離れた身体構造を持っています。 通常より何倍も多い関節を持ち……戦いに直結する腕の本数すらも長さも大小様々で、少なくとも私の知る限りでは6本以上……。 更には、代々リーガッセン家では大脳小脳に次ぐ、独立したもう一つのシンクタンクを持つとも言われています」 「……それがあやつの強さの秘密か」 「師の強さは、生まれ持った身体能力もありますが、無論、日々の訓練の賜物でもあります。 スポーツにおいて、力の強さよりも腰の使い方が重要なように、こと対面の白兵戦に於いても最も重要なのは単純な剛力よりも、柔軟性と判断力……。 師はそれを常人を遥かに越える水準で兼ね備えているのです」 ==== ~旧ラスティーヤ市街地~ タッタッタッタ……! 「うふふふ♪逃げてばかりじゃつまらないわぁ♪もっともっと抵抗しなさいよん♪」 「くっそ!雑技団かよ!出鱈目な動きしやがって!」 「はっ……はっ……!どんどん距離が詰められて来てます!このままじゃジリ貧ですよ!」 「一般人を巻き込むワケにはいかねぇ!とりあえずこっちの人気の無い路地に逃げるぞ! 然るべき場所で迎え撃つ!……撃ちたい。……撃てたら良いな~……」 「旦那!そりゃ悪手だぜ!行くなら右の広場だ! あいつを撒く気なら何も障害物がねーとこで、自力の走力だけで引き剥がすしかねーぜ! 俺が昔聞いた”人斬りシャルゥ”の噂が正しければ、奴さんの得意技は……」 === ~時は遡って、ソロモン戦前夜~ 「ぱるくーるぅ?」 「あれ?あまり有名じゃないから知らなかった?」 「いえ、モノ自体は知っていますわ。フランス発祥のあれですわよね? ……ただ、戦闘技術というよりはマイナースポーツの認識が強かったから……」 「ま、確かに普通に考えたらそんな感想よね。 でも、地形やその場にあるものを何でも利用する”パルクール”を市街戦で使えたら、それこそ縦横無尽にイニシアチヴを取れると思わない?」 「それは確かに魅力的ですけれど……かなり技術力が要りますわよ?それこそ実践に入る前に自滅してしまうのがオチですわ。 不確定なファクターをどれだけ事前に無くして置けるかが戦術の基礎の基礎ですのに、それでは本末転倒ですの」 「それが……確定要素になる人材がいるとしたら……?」 「……敵でも味方でも恐ろしい存在……と、言うのが第一印象だな」 === ~ラスティーヤ特区 広場~ タッタッタッ……! ガシッ! 「うふふん♪つっかま~えた♪」 「お前の思い通りにさせるかぁ!らぁ!」 ブンッ! 「もう……早漏さんなんだから♪そんなせかせかしな~いの♪」 ヒョイ 「単純な体力自体も負けてたとか、こりゃ参ったねどうも。 ……これだけはやりたくなっかたんだが、仕方ねーか」 ボリボリ 「くそっ!力も早さも俺の方が上なのに!何故勝てない!何でここまで差が出来るんだ?!」 「確かに、単純なパワーとスピードはその通りよん?貴方は決して弱くは無いわ。誇っても良いわよん?……けど、ね。技術面がダンチなの。 車の運転の仕方を知っているのと、実際に運転するのは違うわよぉ?私は……”身体の使い方”に関しては誰よりも上にいるの♪」 理解したら跪きなさい。命だけは助けてあげるかも?気分次第だけどねん♪」 「男が地面に膝をつくのは……!仲間に手向けを送るときだけだ!」 「良く言ったイシュトー!例え、刺し違えてでも……!こいつを他の皆の所に向かわせちゃならねぇ!」 ブォン! 「あら……♪意外とカッコイイとこあるじゃない♪精々頑張ってみてねん♪」 パンパンッ 「はいは~い。ヒートアップしてるとこわりーけど、ちょっちスト~ップ。 さてさて……そこのエロテロリストさんに選択肢を与えてみたいと思いま~す!」 「あら?何かしら?」 「皆さん、とっくに御存知の通り、俺の持ってる”ベリアル”は原子組成を操る力を持っています。 さてここでクエスチョン!水素原子同士をぶつけまくったら、どうなるでしょうか?この問題、早押しです!」 「……水になる?」 「はいブー!お手付きなので一回休みです!」 「核融合でしょ?」 「はい!おっぱいメロンちゃん大正解!いえ~い!重水素~! 理解できたらとっとと引き下がりなさい!さもないとぶっ放すで御座いますわよ?」 「やれば?自分も巻き込まれるだけよ?」 「アンタみてーなアブネー奴を野放しにするくらいなら、相討ちでも構わねぇよ」 「良いからやってみなさいよ。脅しにすらなってない事……自分でも解ってるでしょ? 3人の中で、唯一広場方面に誘導した貴方なら私の素性は知っている筈……ならば私がその手のモノに耐性があること位、容易に想像がつきそうなものだけれど?」 「あら?良いの?やるよ?やっちゃうよ?強がっちゃって良いの?俺は優しくないからマジでやっちゃうよ?」 (放射線の申し子……リーガッセン家の噂はマジみてーだな、こりゃ。ヤケッパチの賭けだったが、やっぱり耐性持ちかよー……やっべーなぁ……これ) 続く! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年05月31日 01時10分12秒
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