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カテゴリ:教育
以前もご紹介した、野口嘉則さんのブログに、良い話が載っていましたのでご紹介します。 盛岡のとある県立高校のお話です。 『その高校の3年生だったA君は、事情があって4ヵ月間学校を欠席し、 2月になって再び学校に行き始めました。 しかし、出席日数不足のため卒業できず、留年することになっていました。 そこをなんとか卒業させてやりたいと考えた担任の先生が、 卒業に必要な独自のカリキュラムを組んで、教師との一対一の特別授業を始めたのです。 授業は1日6時間で、2月20日から3月24日まで続けられました。 毎日、宿題もありました。 3月8日には卒業式があり、A君以外の3年生はみんな卒業していきましたが、 A君は、その後も学校に通いました。 特別授業のカリキュラムも3月24日の午前中で終わりま した。 カリキュラムを終えたA君に、担任の先生は、こう言いました。 「おい、卒業式をやろう」 そして、体育館に連れて行かれて、入口に立った時に、 A君は泣き出してしまい、歩くことができませんでした。 そこには60人の全校教職員が礼服で並んでおられ、拍手で迎えてくれたのです。 体育館の壁には紅白の幕が張ってありました。 A君一人のために、先生方すべてが出席され、 8日に行なわれた卒業式とまったく同じ式次第で進められました。 これは、この学校の校長先生が、日ごろから一人一人の生徒を尊重されていて、 このA君にたいしても「立派に卒業させてやりたい」との思いから、 全教職員に声をかけられたことで実現したそうです。 A君にとって、生涯の思い出に残る卒業式になったことでしょう。 子どもは、自分の存在を大切にされて育つと、 他人の存在を大切にできる大人になると言われます。 A君にとって、先生方から自分の卒業を祝ってもらった体験は、 自分という存在を尊重され大切にされた体験として、心に残ることと思います。』 とても良いお話ですね。 また、ウルウル状態になってしまいました。 このような良い先生方に出会うことが出来たA君は、 普通の高校生では得られない、貴重な経験をしたと思います。 A君は、かけがえのないものは何かということを、しっかりと掴んだと思います。 これからの人生を、これを糧にして頑張って欲しいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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