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bunakishike
折に触れて聞いた音楽の感想をだらだらと書いています。
音源は主に海外サイトからダウンロードしたハイレゾで、その他観たコンサートや映画などの感想を綴っています。
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第一次世界大戦と第二次世界大戦の間、仮想の国ズブロッカ共和国のホテルでの遺産相続にまつわる騒動をコミカルに描いた傑作。
ホテルの年寄りの女性客とねんごろになることが得意なため、殺され
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たマダム・Dの遺産を相続することになったコンシェルジュのグスタヴ・H(レイフ・ファインズ)とロビーボーイのゼロ・ムスタファ(トニー・レヴォローリ)の冒険?を描いている。
時代が1932年と1968年、それらの時代をゼロが語る現代と3つの時代が描かれている。時代に応じてスクリーンサイズを変えるところも監督のこだわりの一つだが、私は気づかなかった。何やらサイレント・ムービーの雰囲気があると思って見ていたら、動きがちょこまかしていることに気がついた。
普通だとその時代の風景や小道具、化粧や髪型を合わせることまでは考えるが、動きまで考えている映画は始めてだ。これが、絶妙な効果を出している。結構どぎつい場面があるが、昔の映画のように黒を基調としたコントラスト比の高い映像が昔のフィルム・ノワールやミステリー度合いが高く楽しめる。
シリアスなシーンが多く色彩も暗いのだが、全体的にはユーモアが感じられ気分が沈むことがないのはいい。
それに対して、ホテルの内部の目もくらむような赤が印象的だ。
全体には観客が感情移入するのではなく少し離れたところから見ているような感覚は、絵本でも読んでいるような感覚に近い。
キャストでは 主役のレイフ・ファインズはもちろんいいが、脇役が良い味だしている。
特にゼロのトニー・レヴォローリがグスタヴの理不尽亜要求に疑問を感じながら従う様子がそこはかとないユーモアが感じられる。
グスタヴを追う殺し屋J・G・ジョプリング(ウィレム・デフォー)も怖そうだが、ちょっと間抜けな感じがする。
ゼロの恋人 アガサ役を演じるシアーシャ・ローナンは美人だが右頬の大きなあざもあり、謎めいた雰囲気がある。
マン・レイの「アングルのヴァイオリン」を思い出してしまった。
映画の中で「MENDLS」というお菓子屋さんのマコーディザン・オウ・ショコラというマカロンにクリームをかけたようなお菓子が出てくる。
この箱が映画館のロビーに重ねられていて雰囲気作りに一役買っていた。
思わず中を覗こうとしたが、開けられないのであきらめてしまった。
ツィンバロンなどの民族楽器を使った音楽は映画にぴったりで、この音楽がなければ印象がだいぶ違っていたと思う。
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Last updated
2014年06月15日 10時31分59秒
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