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bunakishike
折に触れて聞いた音楽の感想をだらだらと書いています。
音源は主に海外サイトからダウンロードしたハイレゾで、その他観たコンサートや映画などの感想を綴っています。
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昨日から盛岡で公開されている、台湾映画の「KANO」を観に行った。
前評判が良いためか、容れ物が小さいとはいえ、結構入っている。
私の定席?である、通路の席は前しか空いていないので、一つだけ空いていた列で鑑賞。
正式なタイトルは『KANO 1931海の向こうの甲子園』というもの。
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タイトル通り、日本が統治していた台湾の嘉義市にある嘉義農林高校野球部の活躍を描いている。
ほとんどの登場人物は実際に生存していた方で、脚色はあるにしても、基本的なところは史実にもとずいている、
八田與一によるアジア最大の水利事業であった嘉南大圳完成のエピソードも1年前の出来事だったが、映画を盛り上げるために上手く使っていたと思う。
最初から台湾映画という違和感はまるでなかった。
何か昔の日本のような懐かしさが感じられた。
選手の顔や体型も引き締まっていた。
wikiによると、キャストは実際に野球をしていた人達から選んだそうだ。
野球の場面が実に自然に撮られていた理由に納得した。
最初のシーンは錠者大尉らが南に行くために列車の乗るところから始まる。
一見して映画と全く関係のないシーンに思えるが、最後にこのシーンの続きが戻ってきて物語が締めくくられる。
錠者大尉(青木健)は嘉義農林が甲子園の準々決勝で戦った札幌商業のピッチャーで、負けた後も、なぜか決勝まで残って試合を見ている。
この試合で「天下の嘉農」や「いらっしゃいませ」というセリフが聞かれる。
前者はわかるとしても、後者が何を意味しているのか最初はわからなかった。
意味が分かったのは、守りのシーンが連続した時だ。
それにしても、これらの言葉が事実とは信じられないほどだ。
このチームの功績は監督の近藤さんの手腕によるところが絶大であることは確か。
僅か2年で一勝もしたことのないチームを甲子園の準優勝チームにまで引き上げたのは驚異的だ。
野球はもちろんのこと、人心の掌握にも長けていたのだろうと思う。
キャストでは近藤監督役の永瀬正敏がいい。
惜しむらくは腹が出ていたことで、選手と同じようにダイエットをして欲しかった。
嘉義農林の農業教師の濱田次箕役の吉岡そんれいも味のある演技だった。
ピッチャーの呉明捷役の曹佑寧は精悍な表情と自然な演技で主役級の役を立派に勤めていたと思う。
他のチームのメンバーも存在感があったが、印象に残ったのは嘉義農林野球部に出入りしていた少年呉波(のちの昌征)役の魏祈安。
人懐っこい笑顔が印象的だった。
人懐っこいといえば近藤監督の二人の娘(特に下の娘)の可愛いこと!
それにしても、蘇正生が甲子園で初めて一番遠いレフトフェンスにぶつけた初めてのアジア人であるとか、呉明捷が六大学で長嶋に破られるまでホームラン記録を持っていたとか、呉波が人間蒸気機関車と呼ばれ、巨人や阪神で活躍し、日本の野球殿堂入りしていることなど全く知らなかった。
あらためて、日本と台湾の野球のつながりを思い知らされた気がする。
シンフォニックな音楽も映画を格調高いものにしていた。
実に泣ける映画であり、爽やかなことも無類だ。
是非ご覧になって頂きたい。
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Last updated
2015年03月01日 22時31分09秒
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