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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2019年06月06日
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カテゴリ:クラシック音楽

グラナドスの歌劇「ゴイェスカス」(1916)を聴く。
初めて聴く曲で、この歌劇のもととなったピアノ組曲(1911)は知ってはいるが、あまりちゃんと聴いたことがなかった。
組曲の副題は「恋する若者たち」となっているが、歌劇にもつけられていたかは?
ジョゼップ・ポンスという方の指揮するBBC交響楽団の演奏。
ラテン音楽をイギリスのオケでという否定的な感情で聴いたが、冒頭から沸き立つような音楽に惹かれて買ってしまった。
いつものeclassicalから$13.33で購入。
題名は『「ゴヤ風の音楽」というほどの意味で、フランシスコ・デ・ゴヤの絵画やタペストリーの下絵に霊感を受けて作曲されているそうだ。』
wiki
台本はFernando Periquet y Zuaznabar によるが、ピアノ曲をもとにして台本を作ったというからすごい想像力だ。
この曲は1916年1月にニューヨークのメトロポリタン歌劇場で初演されるが、立ち会ったグラナドスは、帰りの船がドイツの潜水艦に撃沈され亡くなる。
歌い手は4人だけで、演奏時間1時間あまりの小ぶりなオペラ。
粗筋は、次のようになっている。
18世紀末のマドリードを舞台に、恋人ペーパがいるにもかかわらず、美しい令嬢ロザーリオをたらしこもうとするジゴロの闘牛士パキーロ。
嫉妬したロザーリオの恋人フェルナンドがパキーロに決闘を申し込み、殺されるというもの。
指揮者のジョセプ・ポンス(1957-)はスペイン生まれの指揮者で初めて聞いた。
主にスペインで活動しているようだ。
10枚以上のCDをリリースしていて、ラテンものからマーラー、ストラビンスキーなど守備範囲は広そうだ。
生き生きとした音楽でとても楽しめる。
歌手もそろっている。
特に上流階級の令嬢ロザーリオ役のナンシー・ファビオラ・エッレラ(1968- ベネズエラ生まれ)がいい。
このオペラではコーラスがかなり活躍していて、BBCシンガーズが生き生きとした合唱を繰り広げている。
気に入ったのは、第3幕のロザリオのアリア。
スペイン情緒が濃厚な美しい旋律で、とても印象的なナンバー。
ピアノ組曲では第1部の第4曲「嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす 」
ポンスの指揮はタメをあまり作らず、すっきりとした仕上がり。
劇的な表現にも不足はない。
スペイン情緒を徒に強調しないが、曲によっては、テンポを落として、じっくりと歌ってほしいところもあった。
BBC交響楽団はさすがにうまい。
これがスペインのローカルの楽団だと、ローカル色豊かな(言い換えると田舎臭い)だけになっていた可能性が強い。
ところで、ラローチャのピアノで組曲を何回か聞いてみたが、組曲のほうが曲の美しさがよくわかった。
オペラも美しいところが沢山あるが、散漫な印象だった。
このオペラ頑があまり上演されない原因の一つかもしれない。
映像を伴っていると、だいぶ印象が違うような気はする。
なお、ジャケットはゴヤの「ペレレ遊び」という絵画。
「ペレレ遊び」とは女の子が藁人形を毛布で飛ばす遊びだそうだ。
ゴヤの絵を見ると少年が飛び跳ねているように見えるのだが、藁人形だそうな。
まあ、これが人間だったらすぐ地面にたたきつけられるだろうから、実に恐ろしい遊びということになるのだが。。。

ハイライト

Josep Pons Granados:Goyescas(Harmonia Mundi 902609DI) 24bit 96kHz Flac

Nancy Fabiola Herrera(s)
Lidia Vinyes Curtis(ms)
Gustavo Pena(t)
BBC Singers
BBC Symphony Orchestra
Josep Pons;

Recorded July 2018, Barbican Concert Hall, London





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Last updated  2019年06月06日 14時19分57秒
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