|
カテゴリ:クラシック音楽
アンサンブル・レゾナンツのモーツァルトの後期交響曲集を聴く。 リリースされた時からSpotifyで聴いていて、あまりにも過激なので、他の演奏と聴き比べていたが、買ってしまった。 HDtracksで20%オフの$16.78で購入。 この団体の演奏はベルクとシェーンベルクを集めたCD以来だ。 最初の39番から大胆なアコーギクとホルンの強奏、チクチクと刺激するフレージングなど、良く言えばおもしろい、悪く言えばゲテモノ風の演奏だ。 これに比べたら、同じ傾向のアーノンクールなんぞ大人しいものだ。 評論家の故宇野功芳先生が喜びそうな演奏と言ったら、故人に失礼だろうか。 当ブログはと言えば、全面的に賛同するわけではない。 もってまわったフレージングやダイナミックスが鼻に付くところもある。 やり過ぎなところも多々ある。 ただ、例えば40番の終楽章のように、爆発的な推進力が聴かれるのは他の演奏では聞いたことがない。 それにしても、これほど攻撃的なモーツァルト聴いたことがない。 勿論テンポは速いが、他の仕掛けに気を取られて、テンポにまで注意が向かわない。 新録音といっても、従来のイメージ通りの演奏を聞かされるよりは数段面白い。 過激な演奏に注意が向きがちだが、演奏の精度は非常に高い。 とくに弦の艶のある厚みのあるサウンドが魅力的だ。 ここはシェーンベルクの録音と同様で、この楽団のセールスポイントだろう。 参考までにHIP風の演奏を何枚か聞いてみた。 その中では、マッケラスの全集盤(Terac)の古楽風のゴツゴツした肌触りの中に、流麗なフレーズが流れる演奏が、清々しい気持ちで聞けて良かった。 録音は演奏同様生々しい。 これで録音が冴えなかったら、魅力も半減だろう。 ただ、音量を上げると、指揮者ミナーシの息遣いが感じられてウザい。 一生懸命なのはわかるが、口を閉じてくれと言いたくなる。 否定的なことも言ったが、怖いもの見たさでお聴きになるのも悪くないと思う。 いろいろな意味で、期待を裏切らない?演奏だろう。 爆裂音楽大賞みたいな賞があれば、間違いなく受賞するであろう、優れた?作品であることは間違いない。 Ensemble Resonanz Mozart:Symphonies Nos. 39, 40 & 41 'Jupiter'(Harmonia MundiFrance)24bit 96kHz Flac Wolfgang Amadeus Mozart: Symphony No. 39 in E flat major, K543 Symphony No. 40 in G minor, K550 Symphony No. 41 in C major, K551 'Jupiter' Ensemble Resonanz Riccardo Minasi Recorded July, 2019、Friedrich-Ebert-Halle, Hambourg お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年06月19日 19時11分54秒
コメント(0) | コメントを書く
[クラシック音楽] カテゴリの最新記事
|