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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2020年10月20日
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カテゴリ:ジャズ

ジャズ・ギタリストのリオネル・ルエケの一本のギターによるソロ・アルバム。
タイトルの「HH」はハービー・ハンコックのイニシャル。
ルエケとハンコックがどのような関係か知らなかったが、ルエケにとってハンコックは長年のメンターだそうだ。
調べてみたら、2005年にハンコックのヘッドハンターズに参加し、「東京JAZZ2005年」で来日したとのこと。
当初bandcampから購入しようと思っていたが、prostudiomastersでハイレゾがリリースされていたので、ハイレゾを購入。
C$14.39+3.86/2 プラス税で約1320円ほど。
ルエケのオリジナル二曲以外は全てハンコックの作品。
予想に反して、ジャズのフレーバーが濃厚だ。
ただし、ソロ・ギターからイメージされるサウンドとは、ひと味も二味も違っている。
イフェクターを使っている曲もあるが、ヴォイス・パーカッションというか舌を使った効果音やハミング、口から出す効果音などが加わり、賑やかなサウンドだ。
ルエケの声が渋く、かっこいいのは意外だった。
なのでギター・ソロという感じとはちょっと違っている。
原曲がぱっとわかるアレンジは殆どなく、速いパッセージの中でメロディーが浮かび上がってくる。
高度なテクニックに裏打ちされたアレンジで、誰でもが出来るものではない。
個人的にはアコースティック・ギターで演奏された「Speak Like a Child」や自作の2曲が安らぎを感じさせてくれる。
「Speak Like a Child」では、後半子供の声が聞こえる。
彼の娘だろうか。
最後の「One Finger Snap」は特異なサウンドで、どのようなテクニックを使っているのか、イフェクトなのか不明。
オリジナルはハードバップなのだが、ノイジーで不快とまでは行かないにしても、その面影はない。
ハンコックの音楽の熱心な聞き手ではない管理人に取って、知らない曲を知ることができたのも嬉しい。
原曲を聴いて、今回のアレンジとの違いを知ることが簡単に出来るようになったことも大きい。
いつものセリフになってしまうが、いい時代になったもんだ。
録音はアメリオによるもので、ギター1本なので、録音には有利だろうが、凄まじく、いい音がする。

なお使ったギターは以下の通り。

D’Angelico(1963-)、Sadowsky(1979-)、Heeres(1992-)、Schottmueller、Zaletelj、RelishGodin

ギター・メーカーの歴史を見ると大変興味深い。
このなかではスイスのメーカーのレリッシュ・ギターが最近注目を集めている、革新的なギター工房だそうだ。
詳しくは、メーカーのホーム・ページなどを参照してほしい。
ところで、世界初のエレクトリック・ギターは、1930年代にスイス生まれアメリカ育ちのアドルフ・リッケンバッカーによって開発された”Flying Pan”が有名だという。
レリッシュ・ギターとの不思議なつながりが興味深い。

Lionel Loueke:HH(edition records)24bit96kHzFlac

1.Hang Up Your Hang Ups
2.Driftin'
3.Tell Me A Bedtime Story
4.Actual Proof
5.Cantaloupe Island 04:03
6.Butterfly
7.Dolphin Dance
8.Watermelon Man
9.Come Running To Me
10.Voyage Maiden
11.Rockit
12.Speak Like A Child
13.Homage to HH
14.One Finger Snap

All Composed by Harbie Hankock(except track 10,13 comosed by Lioner Loueke)

Lionel Loueke(g)

Recorded by Stefano Amerio at Artesuono produzioni musicali & recording studios Cavalicco, Udine, Italy, 13th-15th February 2019





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Last updated  2020年10月20日 14時47分32秒
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