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bunakishike

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2021年11月30日
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カテゴリ:クラシック音楽

フランスの若手メゾソプラノ歌手マリアンヌ・クレバッサの新譜を聴く。
ディストリビューターによると、『クレバッサのルーツを探ったフランスとスペインのオペラや歌曲を集めている』とのこと。

ビゼーの「カルメン」のナンバーを中心に、フランスやスペインのオペラと歌曲で構成されている。
管理人は初めて聞く曲も多かったが、センスを感じさせる選曲だった。
クレバッサは声が暗めで、しかも重い。
また、ビブラートが細かいので、一旦気になりだすと、そればっかりに神経が行ってしまうという悪循環に陥ってしまう。
「カルメン」のナンバーの中では「ジプシーの歌」がビブラートがあまり気にならず楽しめた。
ファリャの「セギディーリャ」での掛け声は澄んでいて、とても同一人物の声とは思えない。
歌曲はもう少し抑制的な歌唱が望まれる。
今回良かったのはヘスース・グリーディ(1886-1961)の「6つのカスティーリャ民謡」からの5曲とモンポウの歌曲集「夢のたたかい」からの5曲。
モンポウの歌曲集は、有名な歌曲集らしい。
ピアノ伴奏が原曲のようだが、作曲者自身の編曲による管弦楽版は色彩豊かで、美しい。
スペインというよりはドビュッシー風のアンニュイな雰囲気が感じられる。
クレバッサのモンポウでの歌唱は、欲を言えば、もう少し柔らかな歌唱が望まれる。
3曲でつき合っているテノールのスタニスラス・ド・バルベイラクは若々しく颯爽とした歌声が魅力的だ。
ベン・グラスバーグ(1994-)指揮のトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団は素晴らしい出来。
華やかで軽く、切れのある演奏で、フランス・オペラの魅力を十二分に伝えてくれる。
オッフェンバックの「ラ・ぺリコール」での沸き立つような雰囲気はフランスオペラの醍醐味だろう。
録音はオケやギター伴奏での録音では空調の音?が大きめで気になる。
ノイズが少ないのはピアノ伴奏歌曲。
編成が違うとはいえ、同じロケーションなのにノイズが全然違うのは何故だろう。
マイクのセッティングの関係だろうか。
ということで、共演者は素晴らしかったが、肝心のクレバッサの歌と会場ノイズが足を引っ張ってしまったのが惜しい。

マリアンヌ・クレバッサ:セギディーリャ(Erato)24bit 96kHz Flac

1.ビゼー:歌劇『カルメン』~ハバネラ
3.ファリャ:歌劇『はかなき人生』~Vivan los que rien
4.マスネ:歌劇『ドン・キショット』~Quand la femme a vingt ans
5. ヘスース・グリーディ:『6つのカスティーリャ民謡』より
  No.1: Allá Arriba, En Aquella Montaña
  No.4: No quiero tus avellanas
  No.5: Cómo quieres que adivine
  No.6: Mañanita de San Juan
9.マスネ:スペインの夜
10.ビゼー:歌劇『カルメン』~セギディーリャ
11. サン=サーンス:不運な男
12.モンポウ:歌曲集『夢のたたかい』
17.ラヴェル:『4つの民謡集』~スペインの歌
18.ファリャ:『3つの歌』~セギディーリャ
19.オッフェンバック:喜歌劇『ラ・ペリコール』より
  Le conquérant dit à la jeune indienne
  Vous a-t-on dit souvent
21.ラヴェル:歌劇『スペインの時』~Oh la pitoyable aventure
22.ビゼー:歌劇『カルメン』~ジプシーの歌

マリアンヌ・クレバッサ(ms)
トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団(track 1-4,10-15,18-21)
トゥールーズ・キャピトル合唱団(track 1-4)
ベン・グラスバーグ(cond track1-4,10-15,18-21)
スタニスラス・ド・バルベイラク(tn track3,10, 19-20)
アルフォンセ・セミン(p track5-8, 16-17)
ティボー・ガルシア(g track9)
ヴィクトワール・ビュネル(ms track21)
セリーヌ・ラボリ(s track21)
アドリアナ・ゴンザレス(s track11)

録音:2020年9月1-6日、トゥールーズ、アール・オ・グラン





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Last updated  2021年11月30日 21時52分33秒
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