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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2024年09月02日
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カテゴリ:クラシック音楽

イギリスのピアニスト、イサタ・カネー=メイソンの新譜をprest music がプッシュしていたのでspotifyで聞いた。
勢いのある演奏で、思わずダウンロードしてしまった。
メンデルスゾーンのピアノ協奏曲はあまり関心がなく第1番は手持ちの音源がないことも入手した理由の一つ。
初めて聞いた曲で、重量感はあまりないが、明るく親しみやすい。
各楽章は切れ目なく続く。
第1楽章から緊迫した雰囲気で、ぐいぐい迫ってくる。
明るさがあるのもいい。
第2楽章のアンダンテは速めのテンポでためを作らずたんたんと進むため、物足りない。
時折フレージングに生硬さが感じられるのも気になる。
第3楽章プレストも快調だ。
カネー=メイソンのピアノは勢いがあり、とにかく指がよく回る。
なので、速い楽章がなかなか聴かせるが、重量感は感じられないし、荒っぽいと感じられるところもある。
バックのロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ(1949-)は聞いたことのない団体。
創立は1949年で今年で75年という老舗でシャンドスを中心として多くの録音がある。
反応が良く、メンデルスゾーンらしい軽さと明るさ、そしてメンデルスゾーンらしからぬ荒々しさも出ていて面白いが、もう少し突っ込んだ表現が欲しい。
協奏曲のほかは無言歌集や管弦楽の編曲物。
その中で目玉は最近再評価の著しいフェリックスの姉ファニー・メンデルスゾーンの『イースター・ソナタ』。
wikiによるとこの曲は1970年に発見されたときは弟の作品とみられていたが、その後姉の作曲であることが分かったそうだ。
ドキュメンタリー映画「ファニー―もう一人のメンデルスゾーン」(2024)でカネー=メイソンがこのソナタを弾いているそうだ。
ハイドシェックの音源がSpotifyにあったので、聴いてみた。
ラルゴの演奏時間がハイドシェックの方が1分以上長い。
この楽章カネー=メイソンの演奏は4分半なので、この違いは大き過ぎる。
筆者の感覚だと、ハイドシェック(2021)の演奏の方がしっくり来る。
ファニー・メンデルスゾーンのソナタ全曲(2021)を録音しているイタリアのピアニストのGaiaSokoliの演奏もカネー=メイソンの演奏とほぼ同じ演奏時間だが、落ち着きが感じられる。
カネー=メイソンの演奏は硬く、窮屈だ。
精彩があるのは速い第3、第4楽章の前半であるところは他の曲と同じような傾向だ。
第4楽章後半のコラールの静寂は悪くないが、エンディングが素っ気なく、余韻が感じられないのが雑に感じられてしまう。
編曲物ではモシュコフスキーの編曲した「真夏の夜の夢」の「夜想曲」が意外に良かった。
参考までにSpotifyでイリーナ・メジューエワの無言歌の演奏(BIJIN CLASSIC)を聴いた。
柔らかく、細かいところまで神経の行き届いた演奏で、その違いに唖然とした。
アゴーギクの使い方も見事で、ついで?に聞いた名盤のほまれ高いバレンボイムの演奏も、そっけなく聴こえる程。
ということで、才能はあるのだろうが、全体にセカセカした感じがして落ち着かない。
年齢を重ねて成熟するのを待ちたいところだ。
ついでに聴いたメジューエワの演奏で余計印象を悪くしたかもしれない。

Isata Kanneh-Mason:Mendelssohn(Decca 4870256)24bit96kHz Flac

フェリックス・メンデルスゾーン:

1.ピアノ協奏曲第1番ト短調Op.25
4.劇付随音楽『夏の夜の夢』Op.61より:
 スケルツォ(ラフマニノフ編)
 夜想曲(モシュコフスキ編)
 歌の翼にS.547(リスト編)
7.『無言歌集』第6巻Op.67より:
 第2曲:失われた幻影
 第6曲:子守歌
ファニー・メンデルスゾー):
9.夜想曲ト短調H337
10.イースター・ソナタ

イサタ・カネー=メイソン(ピアノ)
ジョナサン・ブロックスハム指揮
ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ(track 1-3)

2023年11月 ロンドン、セント・ジョンズ・スミス・スクエア(track 1-3)
2024年2月(track7,10-13)、2024年4月(track4-6,8,9) リヴァプール、The Friary





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Last updated  2024年09月02日 17時03分58秒
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