便利屋heartあい　

　ヘルパーがいなくなっててサービスが受けられなくなる。きてほしい
と話があって、では私が　こちらの地域の事務所に登録したらどうかと
相談にいって決まった後のできごとでした。

ヘルパーはやめて　便利屋にという思いはずっとあったのですが
介護ほけんの中でやれれば　負担が１割ですむので
まず　介護保険の適用をおすすめするわけで・・。

ヘルパーの仕事は　施設に入らずに　がんばっている
ご本人や家族のために　とっても大切な応援と思っていますし
また　自分自身も　楽しく生きがいを感じさせてもらう仕事です。
好きなんだと思います。はまっちゃったんだと思います。
どうお別れするのか　すぐ上の師匠もやめて　また　なんていいにくいなあ。

ご心配ありがとうございます。

新しい事務所の責任者の方は　春の太陽みたいな方でした。
複雑な私の状況も　理解してくださり　その上で
できるだけでと　組織の方に相談してくれました。
ところが　採用が決まって1週間で　異動の発令
みんなひっくり返って驚いていました。
一緒に仕事をしていないわたしもがっくりしたくらいですから
皆さんの驚き　押して知るべしです。

昨日はその方が同行で　病院受診のお手伝いでした。
長い坂を下り　バスを待って　雨が降ってきたので
駅までタクシーでいって　そこから病院のシャトルバスで病院にいき
検査・診察・薬　そしてまたシャトルバス　バスとなるのですが
車椅子の方は　低床でないと乗れませんから待っていても
ああだめか　仕方がないタクシーにするかということになってしまいます。

今まで　全力で駆け抜けて　時は金なりという生活ばかり
してきた私には　はじめての時の流れでした。
ゆっくり待って　ゆっくり見守り　ゆっくりリハビリも応援して
楽しい時が流れました。
春の太陽さんも　バスのお客様に　ご利用者さんの奥さまと
間違えられたりガムやあめを一緒に口にしたり
楽しく　ゆっくりと5時間の受診の旅が終わりました。

便利屋も1時間いくらですから　車椅子のまま病院に直行し
終わればまた直帰です。確かに苦労も時間も比べ物にならないくらい
能率的です。
でも　いつもお家にいることが多いご利用者さんにとって
いろいろ頭や体を遣い　いろんなことを一緒にみて　
笑って　待って　キヨスクにもよって　時刻表をもらったり
携帯で撮ったりした1日は　とってもいい日だった気がしました。

来週は私が独り。
長い坂をこのオバサン　押して上れるかなあなんて　不安を持たせて
私も不安。　申し訳ないけどがんばらねば。。
春の太陽さんのようには　いつまでたってもなれないでしょうが
何とか太陽さんがいなくなったことの悲しみを　大きくしないように
しなくちゃと心に言い聞かせました。

「もうあきちゃったよ。」なんて強がりを言うＴさんと
太陽さんと　ツーショットで記念写真を撮ってお別れしました。
これまた腕がよくて　いい写真。。ほれぼれ。
ふきだしに楽しい言葉を入れて
お2人に贈りました。

今日のゆったりと流れる5時間は　私にとって
今までにない　貴重な経験でした。

バスがカーブするたびに　車椅子の後ろに座って
手をかけている太陽さんの手が　ぐっと力をこめて
取っ手を握るのが見えました。

本当に楽しくいい1日になりました。
本部に引き上げられてゆく太陽さんの前途に　幸アレと祈ります。

もう少しこの方の下で働きたかったなあ・・・