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ヘンリーの国際関係学

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April 29, 2005
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カテゴリ:レビューもの
「人生は生きる価値がある」


正論だ。
僕もそう思うし、疑問をはさもうとしたことも無かった。

「つらいことがあっても、きっと良いことがある。
生きるべきだ。」

ずっとそう思ってきた。

だが、「海を飛ぶ夢」を見て少し揺らいだ。


誤解して欲しくないのだが、映画を見て「死にたい」と思った訳ではない。
むしろ「生きたい」という気持ちは強まったと言っても好い。

ただ、
果たして、どんな状態であれ、「人は生きるべきだ」と、“言って”好いのか?
という事を考えさせられたのである。


スペイン映画「海を飛ぶ夢」は尊厳死をテーマに扱っている。
実話を元にした話だ。

19歳の頃に、海で起きた事故。
それから、体が満足に動かずに、寝たきりになっている老人ラモン・サンペドロ。
家族は、彼に献身的な介護をしている。
だが、彼にとってはそれが逆につらく感じていた。

助けが無いと何もできない。
そのことが、彼を「尊厳死」へと駆り立てた。

しかし、法の壁がそこにあった。
尊厳死は、スペインの法律で認められていない。
それに協力してしまえば、罪となる。

自殺さえできない彼は、弁護士の協力のもとに法律と戦いながら、
「尊厳をもって死ぬこと」を切望していた。



映画の中で、ラモンを説得した神父が居た。
「人生は生きる価値がある」「生きる意味がある」
自身も四肢が不自由な神父がラモンに語る。

だが、その言葉は届かなかった。
本来、この神父の言葉こそが映画のテーマとなることが多いだろう。
共感を持って受け入れる事ができるはずの言葉は、この神父の言葉のはずだ。

だが、この映画の中心となるラモンは、その言葉を跳ね除ける。



「生きる為に死にたい」
逃げる自由さえ無い彼が選択したのは、死なのだ。



見ていて、心苦しいのは、家族や彼を取り囲む人たちの優しさだ。
彼を思うことは、彼の死を望むことになる。
彼の気持ちを思いやることは、彼を死へと導くことになる。

困惑した愛情の矢印。
「自分が、彼の家族だったならば?」
「彼の友人だったならば?」
今、この場所からは、答えが出せそうに無い。



この映画を見て、感じたこと。
それは、「“生”は強制すべきか?」ということだ。

現代は、「命の大切さ」を、腐るほど強調されている時代だと思う。
だが、その「正論」は正しいのか?


この映画を友人にも薦めた。
頭の中を、色んな考えがグルングルンしたと言う。
僕も同じだ。
正論が覆るからだろう。

書きながらも、筆が定まっていないのを感じている。



生きる素晴らしさ、その価値は、強制されるモノではない。
自分で感じ取るものの筈だ。

この映画は決して、あらゆる死を肯定していない。
むしろ、強烈なほどの「生」を感じさせてくれた。



映画を見た帰り道、綺麗に咲いている花を見た。

彼ほどの痛切さを持って死を望む男に、「生きろ」とは言えないかもしれない。
「それでも、花が咲いていたよ」と言う事くらいしかできないかもしれない。






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Last updated  May 1, 2005 01:22:32 AM
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