地域資源バンクと本とキャリアデザイン
例えば、Aさんがコミュニティビジネスで働きたいと思ったとき。 どうやって仕事にたどりつくか? ネットで検索 NPOセンターに行く コミュニティビジネスに詳しい人に聞いてみる アスクネットにどうやって入ったのかを振り返ると分かりやすいけど、 NPOで働くのは、正攻法ではムリだろうと思った。 常に募集していない。 ボランティアベース、立ち上げたばかりのところではなく、ビジネスとして活動しているNPOがよい。そう思うと数が限られる。 特に企業経験などがない自分は、個人的なつながりにより、声をかけてもらうような方法でなくては、就職できない。 アスクネットは代表と顔見知り・学生の頃、ボランティアしたことがある。 事業内容をざっくり知っていた。調整をする人という程度の認識。 それでたまたま声をかけてもらえた。 タイミングが合った。 そうやってニーズがあったときに、人にアクセスする方が、色々な情報、リアルな情報を聞くことができ、それがキャリアに結びついたりする。 そうしたネットワークを持っている、知っている状態だと、どこかでつながる可能性がある。 その状態をつくるのが、多様な出会い、経験をつくる段階。 アスクネットの1度の出会いを提供する市民講師はそんな感じだと思う。 こんな生き方があり、こんな人もいる。 それをストックして、その中からやりたいことを形づくり、やりたいことがなくても、どこかに身を投じて、そこで価値を見つける。 計画された偶然性を産むような状態。 で、出会いを提供している・出会っているだけではダメで、たくさんであっても、それがその人の中で深化され、行動とか挑戦とかに結びつかないと、ただ出会いを重ねる、いつまでも決められず、放浪することになります。 出会いを行動や挑戦につなげていくことは、それを受け入れる環境と、継続性、その人の踏み出す力が、必要。 で、一度きりの出会いを提供するなら、ソーシャルキャピタルは必要はないが、(出会える仕組みがあればOK)継続的に出会いが挑戦へと結びつき、社会へ還元されるには、ソーシャルキャピタルは必要。たくさん出会いの機会はありますね。色々な交流会、勉強会。でも、そこで得たことを、実際に生かしていくにはまた違うエネルギー、環境が必要です。 *ソーシャルキャピタルとは、 =社会資本ということのようです。 それは例えば、施設とかインフラのことだけでなく、 人とのつながりも地域や社会の資源なのである。 個人がよりよく生き・社会がよりよくなる。 そうした目的のためのネットワーク。 受容して、影響しあい、助け合い、創造を促すような、それが結果的に社会の困った課題、こうだったらいいなということを解決することへとつながる動きが生まれる。 ソーシャルキャピタルは、地域や社会にあるもの、力と思っていたけど、それは個人の中に資本としてあるようです。そうやって考えたことはなかったけど、そうだなと思う。 そういう地域づくり構想。それが地域資源バンク。たぶん。(理解が合っているかどうか・・) ということを友人(と、呼んでよいのかな・・。年が離れている親しい人)が考えていて、話をしました。 で、そうした地域づくりの中に本や図書館が関われると思う。 人の知りたいこと、人の創造を助けるものとして、本がある。 こういうことについて知りたいと思った時、バーチャルなところで検索するより、人が検索したほうが、フィルタリングされ、早く、的確にほしい情報にたどり着ける。 そして、人と会うこと、対話がそこにあることで、ニーズが掘り起こされて、新たな気付きが生まれる可能性がある。 どんな本を探してますか? どんなことを知りたいですか? どんなことがやりたいですか? こんな本があるよ。 この人に聞くといいよ。 ここに行くといいよ。 例えば、コミュニティビジネスに関心があるという人がいたら、どのNPOに行くといいか、誰に会うといいかとか、それを私は紹介することはできる。自分が有益なことを伝えられなくても、紹介ができる。 そういうネットに載らない、個人が持つ、人について、組織についての情報がたくさんあります。 それは司書という職業だけでなく、図書館にいる司書だけでなく、 本が好きな人、ある分野に特化して詳しい人は司書的に本を紹介することや、情報へとつなぐことができる。それが個人の動きを助ける。 既存の図書館にないところで、図書館的な機能を持つ、ネットワークをつくる。 そういう見えない図書館もありだよなと思います。