2008/05/31(土)00:07
〔音程〕「シャープの『シ』、フラットの『ファ』」
前回、階名で歌えるようになることの効用を書きました。今回は階名で歌いやすい「移動ド」の読み方です。シャープやフラットがたくさんついている時は、どこを「ド」と読んだらいいか困ります。今回の記事はちまたでよく知られているドの位置を知る方法です。
楽譜の左端、ト音記号かヘ音記号の横に#や♭が並んでいる位置を見てください。(複数個ついている場合、一番右端に記号がついている位置に注目します。)
シャープの場合は、一番右端の♯の音がついている線や間の場所を「シ」
フラットの場合は、一番右端の♭の音がついている線や間の場所を「ファ」
として読むと、移動ドが簡単にみつかります。
具体例をあげます。
♯が1個だけのときは、五線の一番上の線のところ(固定ドの「ファ」にあた
る音)についていますから、ここを「シ」と読みます。そのひとつ上の音(固
定ドの「ソ」)が「ド」になります。
♯が2個の時は、五線の一番上の線のところと、上から2番目と3番目の線の
間(固定ドの「ファ」「ド」)の順番でつきますから、右側の「ド」の位置の
ところが「シ」になります。そのひとつ上の音(固定ドの「レ」)が「ド」に
なります。
♭が1個だけの時は、固定ドの「シ」にあたる場所につきます。ここが「ファ」
ですから、固定ドの「ファ」の音が「ド」になります。
♭が2個の時は、固定ドの「シ」「ミ」の順でつきます。右側の「ミ」のところ
が「ファ」になるので、固定ドの「シ」の音が「ド」になります。
♯や♭の数が増えても同じことで、一番右の♯の場所が「シ」、一番右の♭の場
所が「ファ」だと覚えておくと便利です。「シャープの「シ」、フラットの「ファ」」
というわけですね。
結局同じことなんですが、もうひとつ別の覚え方もあります。
シャープの場合は「一番右の♯のひとつ上が「ド」」
フラットの場合は「右から二番目のフラットのある音が「ド」」
どちらでも覚えやすい方を使われたらと思います。
これを利用して楽譜に階名を書き込んでおくと、♯や♭がたくさんついている
楽譜でも楽に歌うことができるようになります。
ただ、実際に書き込むときはちょっと注意が必要です。その話はまた次回に。