内房くんのひとりごと

2005/09/24(土)22:30

読書の秋によせて

自分でも忘れていたフシがあるけど、趣味は 「読書」ということになっていたんんだよなあ。 大学も文学部卒だし。 まあ読んでる本に「鋼の錬金術師」とかばっかり 挙げてるのに、趣味が「読書」とか書ける、 (↑そんなもん読書ちゃうやろ!!!) ある意味すごい某マイミクとは違うところを見せて おかなければ・・・。 なんて事をちょっとだけ感じながら久しぶりに本を数冊購入。 「星海宿への道」(宮本輝著、幻冬舎文庫) 「海辺の扉」(上・下)(宮本輝著、文春文庫) 「流星ワゴン」(重松清著、講談社文庫) 「流星ワゴン」はまだ読めてないのだけど、宮本輝の 3冊は読破。 とくに「星海宿への道」。しみじみと泣けます。 あらすじは、中国旅行中に中年の男が消息を絶ち、 血のつながっていない彼の弟が、彼の消息を探す 過程でわかってきた、兄という人間を描き出す、 というストーリー(ちと違うかな?) まず、僕は彼の文章に圧倒され、次にしみじみとした 感慨を覚えた。 宮本輝の描写力のすごさは、消息を絶った瀬戸雅人 の描き方に現れてる。冒頭部分以外、彼はほとんど 出てこないのだけど、彼の弟、そして残された彼の 妻の行動と回想という間接的な方法を取ることで、 瀬戸雅人の人生と、彼の思いが、瀬戸雅人を主人公と して描くよりも、よりビビッドにタチ、もとい立ち 現れているのだ。 僕がすごいと思うのは、読み終えたときに感じる 感慨を読者(僕の事ね)に味合わせること。 彼のいつもの作品にもまして、終わりが終わりっぽく なくて、結局瀬戸雅人の生死が不明のまま終わるのだ けど、それだからこそ、彼の妻の芯の強さ、そして 瀬戸雅人の人間的な魅力の大きさがわかるように 描かれている。 (僕は宮本輝の描く主人公や登場人物の多くには 人間的な共感を強く覚えて、また泣けてくるのだ) うだうだと独りよがりな感想を書いたけど、ぜひ一読を。 僕ももいっぺん読みます。 電車の中でこの本読みながら涙を拭いたりしてる僕を 見ても、知らん振りしててください。 (↑誰も知らんと思うけど)。

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